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初招集で際立つ“学ぶ姿勢”…三笘ら4人の議論に飛び込んだDFバングーナガンデ佳史扶「聞きたいなと思って行きました」

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DFバングーナガンデ佳史扶(FC東京)

 日本代表に合流して1週間が経った。初招集のDFバングーナガンデ佳史扶(FC東京)はキリンチャレンジカップ・ウルグアイ戦(△1-1)では出場機会を得られなかったが、A代表での活動を通して「充実した時間を過ごせている。全員のレベルがすごく高いので楽しい」と現在の心境を語った。

 トレーニングでは日々、カタールW杯に出場したアタッカー陣と対峙。パリ五輪世代から飛び級招集された21歳は「技術は東京もレベルが高い」と日常の大切さも感じた一方、欧州の最前線で戦っている選手たちから「プレースピード、インテンシティ、強度、一瞬の速さ」の違いを突きつけられ、大きな刺激を得ているという。

 この日はミニゲームでMF伊東純也(スタッド・ランス)とマッチアップ。「純也さんと僕の間合いで、いつもの間合いで行ったらなんでもされてしまう。間合いの詰め方とか一歩自分が足りないところは痛感している」と守備面の課題を口にした。

 もっともバングーナガンデはこの合宿を通じ、代表の環境から何かを学び取ろうとする姿勢が際立っている。この日の練習後、ピッチ上ではMF三笘薫(ブライトン)を中心にDF板倉滉(ボルシアMG)、MF堂安律(フライブルク)、DF菅原由勢(AZ)が4人で話し込んでいたが、居残り練習を終えたバングーナガンデはすんなりとその輪の中に入っていった。

「(菅原)由勢くんが動き方の指導をされていたので、サイドバックのことかなと思って、聞きたいなと思って行きました」

 今回の代表活動では、サイドバックが内側に絞ってビルドアップに関わる“偽SB”と呼ばれる仕組みをトライ中。ウルグアイ戦に右サイドバックで先発していた菅原が同サイドの堂安、反対サイドの三笘から局面の連係についてディスカッションをかわしている最中だったが、自ら進んでアドバイスを求めに行ったようだ。

「自分はA代表が初めてなので、ピッチの中でいろいろと聞いたり、いろんな意見を言ったりしてまず自分を知ってもらわないと自分の良さは出せない。何かピッチで疑問に思ったらすぐに聞くようにしている」

 そんな姿勢で先輩からの助言を授けられたバングーナガンデは「サイドバックが中に入って(プレスに)ハマった時の動き方について、(三笘が所属する)ブライトンでどういうことをやっているとか、(板倉)滉くんがこういうのもあるよねと言っていたり、いろいろと聞けました」と嬉しそうに話した。

 そうした日々のコミュニケーションを通じて、自身のプレーにも活かしていく構えだ。

「ウルグアイ戦は出られはしなかったけど、洋輝くんの動きを見ていてすごくいい勉強になった」というバングーナガンデは「アタッキングサードに入った時の動き出しでインナーラップで裏に抜ける回数を増やそうかなとか、ウイングといい関係性でタイミングよく走っていくにはどうしたらいいかを考えていた」とイメージは万全。28日のコロンビア戦に向けて「ウルグアイ戦で出た課題をコロンビア戦でチャンスがあったら自分なりに修正していって、自分なりに特徴を出して、絶対に勝ちにこだわってプレーしたい」と意気込んだ。

(取材・文 竹内達也)

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