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年下世代からU-17日本代表候補入り! 鳥栖U-18黒木雄也、大学選抜から感じた違いも糧に「攻撃も守備もできるDFになって世界で戦いたい」

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サガン鳥栖U-18のDF黒木雄也

[4.30 練習試合 U-17日本代表候補 3-3 関東大学選抜 JFA夢フィールド]

 サガン鳥栖U-18のDF黒木雄也はU-16日本代表の一員として臨んだフランス遠征でのパフォーマンスが評価され、世界挑戦を間近に控えるU-17日本代表候補に割って入った。4日間の合宿を終えて「いい経験ができた。こういう経験は数少ないので、自チームにも持ち帰って、この経験を活かしてもっとレベルアップしていきたい」と決意を語った。

 大阪の強豪クラブRIP ACE出身の黒木は、鳥栖U-18に加入したばかりの高校1年世代。進学を目前に控えた今年3月にはU-16日本代表の一員としてモンテギュー国際大会に参加すると、決勝のイングランドU-16戦にも出場するなど主力としてチームを支え、昨年のスペイン遠征に続いて貴重な国際経験を積んだ。

 その結果、同世代からはGK荒木琉偉(G大阪ユース)、DF大川佑梧(鹿島ユース)とともに今回のU-17日本代表候補トレーニングキャンプにも抜擢。森山佳郎監督は「モンテギューで良かった選手を3人連れてきて、新しい風を吹かせてくれた」と述べており、自身の手で年上世代への道を切り拓く形となった。

 今回の合宿では指揮官の期待どおり、価値ある経験と向き合った。合宿最終日に行われた関東大学選抜(1、2年生主体)とのトレーニングマッチでは、1本目と2本目の序盤にセンターバックで出場。鋭く精度の高い縦パスや、183cmの上背以上に高い空中戦で持ち味を発揮していた。「縦パスの部分は自分の武器なので、そういうところは全然通用すると思った。空中戦でも相手より高いところに行けていた」と手応えを得たようだ。

 もっともその一方で、「初速の部分だったり、フィジカルの部分だったりが全然違う」と感じたFW小湊絆(法政大)に振り切られてPKを献上したり、FW本間凜(国士舘大)にプレッシャーをかけられてボールロストしたりと、複数の失点に絡むという洗礼も経験。「自分より4つ上ということもあるし、レベルの差を感じた。まだまだかなと思う」という大きな悔しさを味わった。

 とはいえ、そうした思いを感じられるのも果敢にトライしたからこそ。「体格差もあるし、対人のところでは相手の土俵に入らず、間合いを空けながら、相手がボールを離したときに体を当てることを意識していた」というデュエルにしても、「プレッシャーの掛け方や迫力が全然違う」という違いを実感したビルドアップにしても、早めに高いレベルを経験できたことは今後のサッカー人生に役立つはずだ。

 何よりこの合宿を通じて、U-17日本代表定着への野望を「だいぶ思っている」とキッパリ口にした黒木。目指すは6月開幕のU17アジア杯、そして晩秋に控えるU-17W杯本大会。「これからチームに戻って苦手な守備の対応をどんどん磨いていって、攻撃も守備もできるディフェンスになって世界で戦いたい」と決意を込め、日常の活動に戻っていった。

(取材・文 竹内達也)

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