[5.31 U-16インターナショナルドリームカップ第1戦 U-16日本代表 1-2 U-16アメリカ代表 Jヴィレッジスタジアム]

「(25分間で)100%出し切って。負ける気持ちも無かったですし、負けたくも無かったので、(闘志は)誰よりもあったのかなと思っています」

　ピッチに立ったのは、U-16日本代表が先制された後の後半20分から。DF登録の右SH菅原悠太(FC東京U-18)は、U-16日本代表の中で特に“ギラギラ”したエネルギーを持ってゴールへ向かっていた印象だ。

「負けている状態で試合に入ったので爪痕残したいし、チームも勝たせたかったので、前向きなプレーを意識して、入っていきました」。臆することなく、外国人DFとの球際バトルにチャレンジ。寄せが甘ければ中へ持ち込んで左足を振り抜いた。枠を捉えるシュートを放ち、決定的なクロスも。また、前向きなパスで味方選手も活用するなどゴールを目指し続けていた。

　元々はアタッカーのポジションが主戦場だったが、現在、FC東京U-18では左SB。プレミアリーグEASTで3試合連続の先発出場も経験している。期待の注目ルーキーは非常に攻撃精神旺盛。「落ち着き」「人とは違う感覚」を理由に元スペイン代表MFグティを憧れの選手に挙げる菅原は、自身も好きというSHで積極的に特長を発揮していた。

　この日は悔しい敗戦。だが、自分の可能性に信じ、全力で出し切ろうとしている姿勢が光る。「もうすぐ1個上のワールドカップがあるんですけれども、それを目指して今後頑張っていきたいと思っています。多分、(自分の)ポテンシャルは高いので、落ち着いたプレーを武器に左足からシュートを打ったり、クロスを上げたりして得点に貢献できるようにしたい」と力を込めた。

　自分への期待値の大きさは、「『ポテンシャル高い』とコーチから良く言ってもらっている(微笑)」ことが理由。期待だけで終わらないように、結果を出すことに必死だ。「前向きなプレーできてはいるけれど、点獲れていないし、結果を出せていないので、そこが結果を出せる選手との違いなので、出せるようになりたい」。「U-16インターナショナルドリームカップ2023 JAPAN」は残り2試合。得点、アシストでチームを勝たせて、自分の可能性をより広げる。

(取材・文　吉田太郎)