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王国ブラジルでさらにたくましく…U-22日本代表MF松岡大起「今までになかったようなボールの奪い方を見せたい」

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MF松岡大起

 ひとまわりたくましくなったことを欧州遠征の地で示すつもりだ。この3月に清水エスパルスからブラジル2部グレミオ・ノボリゾンチーノに期限付き移籍したU-22日本代表MF松岡大起が、イングランドでの2日目の練習後に報道陣にオンライン取材対応。「ブラジルでは移動がたくさんあって慣れてきているので、イングランドに来ても良い状態で代表に合流できたと思う」と疲れを感じさせない明るい口調で語った。

 国土が日本の22・5倍もあるブラジルでは試合のための移動距離が大きく、「バスで長時間移動してから飛行機を2回乗り継いで行くこともある」というほど。移動だけで1日が終わってしまう日もあるが、「限られた時間の中で試合の準備をするので、どうしたら自分の最高のパフォーマンスをできるかを考えることができている。新しい経験が増えて、いい刺激になっている」と前向きにとらえている。

 ブラジルに移籍してからまだ3か月弱。しかし、「スピード感や力強さを感じるので、自分がそういう場所でやっているということをピッチの中で表現しないといけない」と語るように、今回の遠征ではしっかりと自分自身のテーマを定めている様子だ。特に意識しているのは強度。松岡自身、「日本は止めて蹴る技術は高く、そこは負けていない」という自負があるが、ブラジル選手はピッチ状態が悪くても技術を出すところに違いがある。

「グラウンドが悪い所でも、浮いたボールでしっかり止める技術がブラジル選手にはあるし、浮いても身体の使い方でボールを隠したりする。自分自身は力強さやタフさはまだまだだと感じている」というのだ。

 その中で技術の幅が広がっていると自覚しているのはボールの奪い方だ。

「今まではつつくことが多かったが、奪い切ること。その奪い方もよりダイナミックに、そこまで足が伸びるのかという奪い方をブラジル人選手はしているので、自分も学んで練習に取り組んでいる。今までなかったようなボールの奪い方を見せていかなければいけない」

 今回のイングランド遠征の最終目的はパリ五輪。「東京五輪も見ていたし、オリンピックに出て活躍するという強い思いがある。そのためには、今いる場所で最高のパフォーマンスを出せるかどうか。常に自分に矢印を向けてやっていきたい」と意気込みを示した。

(取材・文 矢内由美子)

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