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U-22日本代表MF三戸舜介は欧州強豪国に腕試し…伊藤涼太郎の海外移籍で戦力減も「成長して新潟に還元できたら」

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MF三戸舜介(新潟)

 パリ五輪世代のU-22日本代表は、6月の欧州遠征をスタート。6日には2日目のトレーニングを行い、10日のU-22イングランド戦に向け、調整を進めている。MF三戸舜介(新潟)は「世界のトップレベルの選手たちと戦えますし、楽しみでしかないです」と強国との対戦に目を輝かせている。

 パリオリンピックへの戦いが9月から本格的に始まるU-22日本代表は、6月4日から4度目の欧州遠征をスタートさせた。10日には完全非公開でU-22イングランド代表と、14日にはU-22オランダ代表と対戦。5日に現地入りした選手たちは到着当日からトレーニングを始めている。

 これまでもイタリア、スペイン、ポルトガル、ドイツ、ベルギーなどヨーロッパと対戦してきたが、今回の相手も同様に強豪だ。特にイングランドは、現地報道によるとMFカーティス・ジョーンズ(リバプール)やMFエミール・スミス・ロウ(アーセナル)らプレミアリーグで実戦経験を積む若手が参戦するという。オンライン取材に応じた三戸は「前回(の遠征)より、強度の高い試合。パリ五輪の予選に向けてチームとしても仕上げていかないといけないと言われていますし、強度という部分は言われている」と大岩剛監督からのテーマを明かす。

 個人では、3月の欧州遠征を負傷で途中離脱した悔しさがある。「前回、何もせずに帰ったので、今回はやってやろうという気持ちはあります」。特に攻撃面での持ち味発揮を意識しており、目指すは同代表活動での初ゴール。「この代表活動ではまだゴールがない。そこは取りたい」と意欲を見せる。その自信の裏付けは、J1でのプレーにあるのかもしれない。今季J1初挑戦で、三戸はここまで15試合出場。5月14日の第13節では王者の横浜F・マリノスからの豪快ミドルでJ1初ゴールを決めた。

 待望の1ゴールにも「試合に今シーズンはずっと出ていますけど、結果は出ていない。そこは自信までにはいっていない」と謙虚だ。しかし「出れているというところは自信を持って、自分らしいプレーが海外でもできるんじゃないかなと思っています」とほのかな自信ものぞかせた。

 三戸の出発後となる5日、新潟はMF伊藤涼太郎のシントトロイデン移籍を発表した。三戸も「行くというのは聞いていました」と事情を明かす。3日の湘南ベルマーレ戦が伊藤との最後の競演となったが、代表活動からの帰国後は自らがチームを支えるつもりだ。「伊藤選手がいなくなるのはチームとして痛いですけど、自分はこの遠征で成長して、新潟に帰って還元できたら」。欧州列強との戦いで、さらなる成長を誓った。

(取材・文 石川祐介)

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