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A・マドリー所属FWの決定機も阻止!! 鮮烈世界デビューのU-19日本代表GKデューフエマニエル凛太朗「ストロングが出せた」

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流通経済大GKデューフエマニエル凛太朗(1年=流通経済大柏高)

[6.7 モーリスレベロトーナメント第1節 U-19日本代表 2-1 U-20モロッコ]

 ポテンシャルを評価され続けてきた191cmの守護神が、メンタル面でも充実の海外デビューを果たした。流通経済大GKデューフエマニエル凛太朗(1年=流通経済大柏高)は、U-19日本代表の一員として参加したモーリスレベロトーナメント初戦のU-20モロッコ戦に先発出場。前後半通じて何度も好セーブを見せ、逆転勝利の陰の立役者となった。

「シュートが枠内に3〜4本飛んできたけど、ミドルシュートの対応、1対1の対応だったりと大学入ってから身につけてきた部分は出せた。シュートに対しての自分のストロング(長所)が結果として出せたのはよかった」

 特に印象的だったのは2-1と勝ち越した直後のプレー。アトレティコ・マドリーの育成組織所属のFWアブデ・ライハニにフリーで抜け出されたが、絶妙なタイミングで飛び出したことで、鮮やかに1対1をストップしてみせた。

「試合前からアトレティコやフランスリーグでプレーする選手がいると聞いていて、すごく楽しみにしていた。アトレティコのFWとなると世界でも通用する選手だと思うし、自分を試すじゃないけど、どっちが上かというところで楽しみにしていた。特にすごい考えて駆け引きしたというわけではなく、場合に応じて相手にプレッシャーをかけたり、出るふりをして下がったりという余裕はあった」

 かつては「代表ではお客さんになってしまっていた」という過去もあったというデューフエマニエル。それでも今年3月の日本高校選抜のデュッセルドルフ遠征を通じて「優勝もあって自信がついたし、一つ下の世代が多かったので自分が引っ張っていくイメージで勝負したい思いが強かった」と責任が芽生え、大学入学後も「大学4年生や上の人たちとプレーできている」ことが自信となり、海外の有望選手たちにも全く気圧されなかった。

 セネガル人の父親から受け継いだ体躯を誇りに「自分は周りと違って海外で戦っていける体格がある。今回いいプレーをして、海外の人たちにも『自分がここにいるぞ』という感じで見つけてほしい」とアピールを志す今大会。中体連の世田谷区立船橋希望中から地道に育てられてきた守護神がついにブレイクの時を迎えようとしている。

(取材・文 竹内達也)

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