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未知のボールに突然のスコール…難所ミャンマー戦も久保建英「チームとしていろいろ試せるチャンス」

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未知の公式球でトレーニングを行うMF久保建英(ソシエダ)

 北中米W杯アジア2次予選・ミャンマー戦(6日・ヤンゴン)に臨む日本代表が4日、ミャンマー入りし、現地時間夕にヤンゴン市内の練習施設でトレーニングを行った。すでにチームはW杯最終予選進出を決めており、今回の2試合は目先の結果よりも内容が問われる状況。練習後、報道陣の取材に応じたMF久保建英(ソシエダ)は「突破を決めている分、いろんなことを試すべきな2試合だと思う」と展望を述べた。

 すでにシーズンオフで帰国中の海外組が多数選出された今回のメンバーは3日、千葉市内で集合し、初日のトレーニングを実施。同日深夜に日本を出発し、4日にバンコク経由でミャンマー入りした。ミャンマーでの国際試合は2019年9月のカタールW杯アジア2次予選初戦以来約5年ぶり。前回と同様、ミャンマーは雨季にあたるため天候が乱れやすく、この日の初回トレーニングも開始直前に激しいスコールが降り始めるという厳しいコンディション下で行われた。

 その一方、5年前の練習初日に使用した練習場は芝生の状態が悪く、選手たちは泥だらけになりながら汗を流していたが、今回の練習場は芝生のコンディションに問題はなく、練習に悪影響は出なかった様子。5年前のミャンマー戦でW杯予選デビューを飾った久保は「前回はドロドロで本当に芝より泥のほうが多かったので、今回はすごく充実しています」と笑みを見せた。

 ここまでの日本はW杯2次予選を4戦全勝(うち1試合は北朝鮮の没収試合)し、すでに突破が決定済み。今回は9月に開幕する最終予選を意識しながらの活動となる。久保は「相手の力量はもうわかっているし、あとは自分たちがこの相手に何ができるか。目の前には相手はいるし、そこにリスペクトはするけど、その先を見据えながらチームとしていろいろ試せるチャンスなのでどういう感じになるか楽しみ」と話した。

 長距離移動の影響もあり、5日の前日練習まで急ピッチでの調整。それでも久保は「やっていることが試合に出るかだったり、その流れを作ることが大事」とテーマを掲げ、「実力差があるのは間違いないので、そこで選手個人の力で押し込むのもいいけど、チームとしてこれはやりたいことだよというのを、どの相手でも同じことをやれるようにしていくのが大事。まずその一歩目を踏み出していければ」とチームの成熟度向上を誓った。

 そうした取り組みを進めるためには、アウェーの環境への適応も不可欠となる。5年前の対戦では試合直前にスコールが降り始め、荒れたピッチでのプレーを強いられており、気候による影響は避けられない。また今回は6月開催とあり、現地時間午後6時40分のキックオフ時にも蒸し暑さが残ることが想定され、多くの選手たちは暑熱順化のため長袖で練習していた。

 加えてW杯2次予選はホーム側が試合球を決めるというレギュレーションの中、ミャンマー協会はベトナム「Động Lực Sport」社を採用。ボールへの適応も問われる。この日、チームは公式試合球での初練習を行っていたが、「僕も見たことのないボールでみんな蹴りづらそうでした」と久保。「向こうは慣れていると思うので安易なボールロストだけ気をつけたい」と注意深くプレーする必要性を口にしていた。

(取材・文 竹内達也)

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