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鋭い縦突破とクロス、対人守備の強さも発揮。U-16日本代表右SB薄井翼(浦和ユース)が堂々の“代表デビュー戦”

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U-16日本代表初招集の右SB薄井翼(浦和ユース、2年)が攻守で印象的な動き

[6.19 U-16インターナショナルドリームカップ第1節 U-16日本代表 6-0 U-16ウクライナ代表 Jヴィレッジスタジアム]

“代表デビュー戦”で躍動した。U-16日本代表は19日、「U-16インターナショナルドリームカップ2024 JAPAN」第1節でU-16ウクライナ代表に6-0で快勝。年代別日本代表初招集の右サイドバック(SB)薄井翼(浦和ユース、2年)が印象的な動きを見せた。

 U-16日本代表は、攻撃時に4-4-2から3-6-1へ可変するシステムを採用。攻撃時にウイングバックに入る選手の突破力が求められる中、薄井は1対1の攻防で優位に立って見せる。

 薄井は20日の練習後、「相手の距離が思ったより来なくて。しかも前にスペースあって、自分もスピードがあるんで、もう縦にバーンってやって『行けるな』って感じでした」と振り返った。自分の前方のスペースへ大きく持ち出し、自慢のスピードでDFの前へ。そこから精度の高いクロスをFWへ3本、4本と通していた。

「今年になって、クロスをだいぶ練習してきました。高1の時は結構クロスが課題で、そこから自主練とかして、だいぶ今は合わせられるようになってきました」。アシストこそつかなかったものの、攻撃力を発揮。また、対人守備で強度の高さ、ボール奪取力も披露したDFは、「サイドの守備の1対1は結構自信があって。奪い切るってところにこだわってやってるんで、そこはできたかなと思います」と頷いていた。

 代表デビュー戦の手応えは、「だいぶ(廣山望)監督とかにもアピールできたと思います。
手応えも結構ありました」と笑顔。今秋にはU-17ワールドカップへの戦いがスタートするが、「もう選ばれ続けて、行きたいです」と力を込めた。「U-16インターナショナルドリームカップ2024 JAPAN」は残り2試合。より競った展開や強度、スピード感の高い戦いで力試しする。

「今までの自分を出して、そこで多分できないこともあるんで、そこでしっかり振り返りして、今後も自分自身、レベルアップしていきたい」。U-16日本代表の廣山望監督はこのU-16世代でも「海外へ連れていって(短期間で)目線が変わった」選手が複数いることを明かしていた。薄井も国際試合の経験によって自分の目線、成長曲線を変えるか。

 薄井は2008年の早生まれ。浦和ユースでは不動の右SBとして、今年のプリンスリーグ関東1部で全試合に先発出場している。中学1年時から本格的に右SB。小学生時代から「(サイドハーフを含めて)サイドしかやっていなかったです」というサイドプレーヤーだ。

 DFトレント・アレクサンダー・アーノルド(リバプール)やDFダニエル・カルバハル(レアル・マドリー)らのプレーを参考に強化。将来は浦和トップチームへ昇格し、「(海外や)代表でも活躍できる選手になっていきたい」。心の準備が「できていました」という待望の年代別代表の活動で多くを学び、飛躍に結びつける。 

20日の練習前、チームメートたちと集合写真撮影

(取材・文 吉田太郎)

吉田太郎
Text by 吉田太郎

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