PKキッカーの前に立ちはだかった藤尾翔太、際立つ勝利への欲求「負けるんやったら、やって勝つやろ」
サッカー選手として、勝ったほうがいいに決まっている。U-23日本代表FW藤尾翔太(町田)は誰よりも勝利に貪欲だ。日本は第2節・マリ戦で後半アディショナルタイムにPKを献上。少しでも時間を稼ぐために、藤尾はペナルティスポット付近に立った。「時間が減ることで相手の選手からしたら自分のタイミングで打つことができない。やられたら嫌かなと思うことをやるようにしている」と力を込めた。
1-0で迎えた後半アディショナルタイムだった。相手のシュートを味方がブロックするも、ハンドの判定でマリにPKを献上した。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックが終わり、マリのキッカーがペナルティスポットへ。しかし、そこには藤尾やDF高井幸大らが立ちはだかった。
「もう時間をかけていこうという話をしていた。僕がやられてけっこう嫌なので。たぶんキッカー全員が(嫌なはず)。だからそれをやった」。その効果があったかは定かではない。それでもマリのキッカーはゴール枠外にシュートを外した。
勝つための振る舞いは、日ごろから意識をしている。それを汚いと揶揄する人もいる。「そう考える人もいると思う。だけど、それで負けるんやったらやって勝つやろ、勝ったほうがいいやろと僕は思う」。迷いはない。力強くそう答えた。
世界では当たり前の考え方であり、やらなければやられる。それを藤尾は知っている。「相手も同じことをやってくるんで。それを日本だけやらないのは絶対に損」。グループリーグ2試合は負けも引き分けもない。勝利へのこだわりで、日本は決勝トーナメント進出を決めた。
(取材・文 石川祐介)
●パリオリンピック(パリ五輪)特集(サッカー)
1-0で迎えた後半アディショナルタイムだった。相手のシュートを味方がブロックするも、ハンドの判定でマリにPKを献上した。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックが終わり、マリのキッカーがペナルティスポットへ。しかし、そこには藤尾やDF高井幸大らが立ちはだかった。
「もう時間をかけていこうという話をしていた。僕がやられてけっこう嫌なので。たぶんキッカー全員が(嫌なはず)。だからそれをやった」。その効果があったかは定かではない。それでもマリのキッカーはゴール枠外にシュートを外した。
勝つための振る舞いは、日ごろから意識をしている。それを汚いと揶揄する人もいる。「そう考える人もいると思う。だけど、それで負けるんやったらやって勝つやろ、勝ったほうがいいやろと僕は思う」。迷いはない。力強くそう答えた。
世界では当たり前の考え方であり、やらなければやられる。それを藤尾は知っている。「相手も同じことをやってくるんで。それを日本だけやらないのは絶対に損」。グループリーグ2試合は負けも引き分けもない。勝利へのこだわりで、日本は決勝トーナメント進出を決めた。
(取材・文 石川祐介)
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