パリ五輪から帰国の左SB大畑歩夢「スペイン戦のプレッシャーは今までで一番あった」厳しく口にした自己評価
たった一人の左サイドバック専門職として世界と互角に渡り合ったが、最後は欧州強豪国の壁に阻まれた。U-23日本代表のDF大畑歩夢(浦和)は4日、パリ五輪が行われたフランスから帰国し、羽田空港で報道陣の取材に対応。大会を終えて「悔しいというか、あと2試合やりたかったなという思い」と心境を口にした。
パリ五輪に臨んだU-23日本代表では、大会直前に負傷離脱したDF半田陸、追加招集のDF内野貴史と両SBを兼ねる選手が招集されたものの、左SBの本職は大畑のみ。過去の五輪大会でも左SBは手薄になりやすいポジションだったが、今大会も同様、大畑に不調や離脱が許されないという責任ある立場が託された。
それでも大畑は終わってみれば、ターンオーバーのため内野が左SBで出場した第3戦イスラエル戦を除き、3試合に先発出場。相手の強力なウインガーと互角以上に渡り合ったほか、難しい対応を迫られることもあった逆サイドからのクロスにも献身的に対応し、その大役にふさわしいパフォーマンスを発揮していた。
また初戦のパラグアイ戦で先制点を導くアシストを記録したのを皮切りに、高い位置の攻撃参加でも持ち味を発揮。強度と技術の両面で、世界舞台でも堂々と戦えるところを見せつけた。大畑によると、その振る舞いを支えていたのは浦和レッズでの日々。「浦和ではACLもやってきたし、その経験はでかい部分があった」と振り返った。
ただ、大会全体の自己評価は厳しかった。「(準々決勝で戦った)スペインだったり、そういう相手に対してできない部分が多かった。自信は特にない」。選手個人としての比較でも「相手はフィジカル的にも、ボールを扱う技術も全然上だった」と断言。「そういう選手に並べるところまでは行きたいと思った」と冷静にレベルアップを誓った。
目指しているのは大会直前の親善試合で戦ったフランス、準々決勝で戦ったスペインといった欧州トップ水準だ。「フランス、スペインといった強豪相手にできた印象はないので、トップトップの国と比べられたら全然まだまだだと思う」。そこに追いつくために必要な要素は「全てです」ときっぱり。現在の立場に満足した様子はない。
それでも注目度の高い世界舞台に立った経験は必ず今後に生きるはずだ。「スペイン戦のプレッシャーは、今までやってきて一番あったのかなと思う。試合前はそんなに気にせずやれてきたけど、スペイン戦は前日からずっと勝たないといけないし、負けたら終わり、このチームが終わるということを考えながらやっていた。ものすごいプレッシャーがあった」。その重圧を背負って戦った経験も糧に、まずはJリーグで違いを見せていく。
(取材・文 竹内達也)
●パリオリンピック(パリ五輪)特集(サッカー)
パリ五輪に臨んだU-23日本代表では、大会直前に負傷離脱したDF半田陸、追加招集のDF内野貴史と両SBを兼ねる選手が招集されたものの、左SBの本職は大畑のみ。過去の五輪大会でも左SBは手薄になりやすいポジションだったが、今大会も同様、大畑に不調や離脱が許されないという責任ある立場が託された。
それでも大畑は終わってみれば、ターンオーバーのため内野が左SBで出場した第3戦イスラエル戦を除き、3試合に先発出場。相手の強力なウインガーと互角以上に渡り合ったほか、難しい対応を迫られることもあった逆サイドからのクロスにも献身的に対応し、その大役にふさわしいパフォーマンスを発揮していた。
また初戦のパラグアイ戦で先制点を導くアシストを記録したのを皮切りに、高い位置の攻撃参加でも持ち味を発揮。強度と技術の両面で、世界舞台でも堂々と戦えるところを見せつけた。大畑によると、その振る舞いを支えていたのは浦和レッズでの日々。「浦和ではACLもやってきたし、その経験はでかい部分があった」と振り返った。
ただ、大会全体の自己評価は厳しかった。「(準々決勝で戦った)スペインだったり、そういう相手に対してできない部分が多かった。自信は特にない」。選手個人としての比較でも「相手はフィジカル的にも、ボールを扱う技術も全然上だった」と断言。「そういう選手に並べるところまでは行きたいと思った」と冷静にレベルアップを誓った。
目指しているのは大会直前の親善試合で戦ったフランス、準々決勝で戦ったスペインといった欧州トップ水準だ。「フランス、スペインといった強豪相手にできた印象はないので、トップトップの国と比べられたら全然まだまだだと思う」。そこに追いつくために必要な要素は「全てです」ときっぱり。現在の立場に満足した様子はない。
それでも注目度の高い世界舞台に立った経験は必ず今後に生きるはずだ。「スペイン戦のプレッシャーは、今までやってきて一番あったのかなと思う。試合前はそんなに気にせずやれてきたけど、スペイン戦は前日からずっと勝たないといけないし、負けたら終わり、このチームが終わるということを考えながらやっていた。ものすごいプレッシャーがあった」。その重圧を背負って戦った経験も糧に、まずはJリーグで違いを見せていく。
(取材・文 竹内達也)
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