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シリア対策3バック布陣は劣勢でリズム整わず…U-20日本代表・船越監督は苦戦ドローも「下向く必要はない」

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船越優蔵監督

[2.17 U20アジア杯GL第2戦 U-20日本 2-2 U-20シリア 深セン]

 苦戦の末に価値ある勝ち点1を手にした。U-20日本代表はグループリーグ第2戦でシリアと2-2のドロー。2度リードを許したなかで食らいついた結果に、船越優蔵監督は「想定していた結果より勝ち点が足らなかったけど、すべてポジティブに捉えるよという話は選手にもした」と語った。

 昨年3月に対戦したシリアとの再戦になった。前日の練習後にも指揮官はシリアの警戒ポイントにカウンターを挙げており、この試合でも初戦の4-4-2から3-4-2-1に変更。オプションとして昨年末から試してきた布陣を敷いた。

「コンディションとかポジションを含めて、6試合トータルで考えたときに、(3バックは)11月から準備をしていた」(船越監督)。ロングボールを多用するシリアのカウンター攻撃を跳ね返す準備だったが、前半10分に失点してからは攻撃のリズムを掴むのに時間がかかった。

 3バックの中央に立ったDF市原吏音(大宮)は「4でも3でもやることは変わらないという話はしていたけど、ちょっと後ろに重いかなと思った」と感触を振り返る。「思いのほか引いてきて、自分らのマイボールの時間が長くなった中だったから、3枚はちょっともったいなかった。そういうところも含めて自分らのミス」(市原)。不用意なミスで招いた劣勢から、布陣のバランスを整えることに苦労した。

 終盤まで食らいつき、後半40分に2度目の同点ゴールで2-2のドロー。勝ち点1を獲得し、第2戦終了時点でD組の順位は首位・韓国(勝ち点6)、2位・日本(勝ち点4)、3位・シリア(勝ち点1)、4位・タイ(勝ち点0)となった。日本は20日の第3戦を引き分け以上で上位2チームに入り、準々決勝進出が確定。その相手はすでに突破を決めた韓国だ。

 船越監督は試合後、選手たちに「下向く必要はない」と伝えた。「日韓戦だと意識するのはたぶん我々だけ。選手たちは本当に目の前の試合に勝つということだけだと思うので、とにかく予選通過できるようにやるしかない」。“至上命令”と掲げるU-20ワールドカップ出場のために、まずはグループリーグ突破、そしてベスト4入りに向けて、気合いを入れ直していた。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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