[4.13 U17アジア杯準々決勝 日本 2-2(PK2-3) サウジアラビア タイフ]

「ベトナム戦もそうでしたが、もう1点いけるっていう雰囲気を自分たちからもっと出していかないといけなかった」

　AFC U17アジアカップサウジアラビア2025準々決勝。U-17サウジアラビア代表にPK負けを喫したあと、FW吉田湊海(鹿島ユース)はそう漏らした。

　あくまでフォーカスするのはPKで負けたところではなく、「もう1点取り切れなかった」ところであり、「このままだとワールドカップも勝てない」と危機感をあらわにした。

「自分が出たときの状況から、シュートを打って点を取るというところをまず考えていたんですが、相手のDFも多くて……」

　2-2の状況でもある程度割り切ってPK戦まで見据えているような戦いを持続したサウジアラビアを切り崩せず。ボールは保持し、シュートの場面も作ってはいたが、そこまで多く決定機を生み出せたわけでもなかった。

　その上で、世界大会を意識してさらなるレベルアップを誓う。「この雰囲気とか感覚は、ここにいた人にしか感じられないものだったと思う」とした上で、こう総括した。

「これで日本に帰ったらもっと成長できると思っています。個人としてもチームとしても、日本よりサウジアラビアもそうですし、他のチームが上回っている部分も感じたので、もっともっと成長して、自分たちの武器を作って、個人の特長も出せるようになって、ワールドカップへ戻ってきたいと思います」

　吉田は初戦の2得点を含めて結果も出したが、強調したのはあくまで課題の部分、そして「成長」というキーワード。世界大会まで半年の時間がある。“日本の10番”のさらなるブレイクスルーを期待しておきたい。

(取材・文　川端暁彦)

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