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追加招集で前日合流の中学生MF三井寺眞(FC FUORICLASSE SENDAI)が怖れずに個性発揮。左足PK弾でU-16日本代表初ゴール

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前半34分、U-16日本代表MF三井寺眞(FC FUORICLASSE SENDAI)が左足PKを決めて3-0

[6.6 U-16インターナショナルドリームカップ第2節 U-16日本代表 5-1 U-16コートジボワール代表 Jヴィレッジスタジアム]

 招集の知らせは唐突に舞い込んできた。

 4日に行われたU-16インターナショナルドリームカップでMF中島璃久(FC東京U-18)が負傷。欠員の出たU-16日本代表に、MF三井寺眞(FC FUORICLASSE SENDAI)が急きょ招集されることとなった。

 その日の夜に招集の知らせを受け、翌5日からチームに合流すると、6日のU-16コートジボワール代表戦でいきなり先発。思ってもいなかった展開になった。

「学年も一つ上ってことで、最初は『やれるかな?』と思ってちょっと不安だったんです。でもピッチに立ったら学年は関係ないんで、『やるしかない』と思ってました」(三井寺)

 中学3年生の三井寺は、これまで一つ下のU-15日本代表でプレー。5月にクロアチアで開催されたInternational U-15 tournament “Vlatko Marković” 2025では、ギリシャ戦でハットトリックを達成するなど活躍を見せ、評価を高めていた。

「自分の武器がドリブルとかゴールに繋がるプレーなので、そこは積極的にやっていこうと思っていた」(三井寺)

 そう語るとおり、三井寺は空気に飲まれることなく序盤から意欲的なプレーを見せる。右サイドでボールを引き出し、得意の仕掛けも見せてリズムを掴むと、2-0の状況で迎えた34分には相手DFのファウルを誘って、PKを獲得した。

 このPKを譲ることなくセットすると、左足でしっかり蹴り込み、この代表での初ゴールを記録してみせた。

「PKは結構外しちゃう」と実は得意ではなかったことも明かしつつ、「GKをしっかり観て蹴るようにしたら確率が上がった」と言うように、改善した成果が出たことを笑顔で振り返った。

 小野信義監督はそんな三井寺のプレーぶりについて「自分たちが思った以上に戦うところも含め、何個かキュッと(相手を)外したり、個性を発揮するところも、すごく良かったと思いました」と突然の起用に怖がることなく個性を発揮したことを高く評価した。

 三井寺は元々青森県弘前市に住んでいたが、進路について幅広い選択肢を求める中で、FC FUORICLASSE SENDAIについて伝えられ、「いろいろ聞いて行きたいなと思った」と決断。宮城県内の寮に移り、技を磨いてきた。

 進路は未定だが、「どこに行っても自分の実力で上に行けるかは決まる」と、あくまで自分で自分を磨いて道を切り開いていく覚悟だ。

 憧れの選手については、スペン代表FWラミン・ヤマルとイングラン代表MFフィル・フォーデンの名前を挙げる。自らの左足で道を切り開いてきた名手を目指し、三井寺眞はさらなる飛躍を誓う。

追加招集のレフティが結果を残した

(取材・文 川端暁彦)
川端暁彦
Text by 川端暁彦

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