不慮の接触で相手が大ケガ…寄り添い続ける田中碧「プレーしていてもその瞬間が頭に残る」
MF
不可抗力で起きた悲痛なアクシデント——。日本代表MF田中碧(リーズ)は相手選手の現状も気遣いながら、なんとか前を向こうとしている。16日の練習後、報道陣の取材に応じた田中が現在の心境を口にした。
田中は14日に行われたキリンチャレンジカップ・ガーナ戦の後半6分、敵陣でミドルシュートを打とうと試みた際に、大きなモーションで振った右足が、背後から懸命に足を伸ばしたMFアブ・フランシスの右足と接触。フランシスの右足首は大きく曲がり、試合が一時中断するアクシデントとなった。
両チームの選手たちがすぐさま担架の出動を要求し、ガーナの選手たちは一様に悲痛な表情を見せる大きなアクシデント。田中は目を潤ませながらフランシスに歩み寄み、フランシスと元同僚のFW上田綺世と共に心配そうに応急処置を見守っていた。その動揺は大きかったようで、試合再開後の田中は普段どおりのダイナミックなプレーが陰を潜め、森保一監督は後半23分に田中をベンチに下げるという決断をしていた。
田中は試合が終わっても気持ちを切り替えるのに苦慮しており、ガーナ戦の試合後と15日の練習後、2度にわたって報道陣が待つミックスゾーンを通過する機会があったが、いずれも「すみません」と丁重な断りを入れ、取材に応じなかった。それでも2日が経過したこの日の練習後、報道陣の前に立ち、次のように思いを語った。
「お互い故意的なプレーでなかったので、どっちが悪かったというのはないにせよ、個人的に起きたことには思うところがある。僕もその時に感じるところがあった。今いろんな人を通じて状況の確認をしているし、個人的には彼がまた回復してプレーできることを願うことしかできない」(田中)
田中は現在も関係者を通じ、フランシスの治療状況を確認してもらっており、一人の当事者として寄り添い続ける構えだ。その気遣いはアクシデントが起きた直後から一貫して続けており、途中交代の際にも相手ベンチにまで歩み寄ってオットー・アッド監督に謝意を告げ、不可抗力によるアクシデントながらも真摯に事態と向き合ってきた。
「サッカーなのでもちろんああいうシーンは世界的にもあるなかで、自分自身も悪質なタックルをしたわけではないし、相手選手もボールにチャレンジしたなかでああいうシチュエーションになった。どっちが悪いわけでもない。でも個人的に起きた事実に申し訳ないというか、事実に関して残念な気持ちになった。本人も痛みも含めて冷静ではなかったし、僕自身も冷静ではいられなかったし、(交代する時には)彼はもうスタジアムにおらず、もちろんベンチには座っていなかったので、交代する時に行かないといけないとなと思っていた。監督に気持ちは伝えられたのでそこは良かった」(田中)
そんな田中の真摯な対応にはガーナの選手たちも試合中から敬意を示しており、アッド監督は試合後の記者会見で「そこで謝りに来るのは普通にあることではない。本当に感謝している」と話した。そうした相手の心ある対応に、田中自身も「自分が行った際も受け入れてくれたし、もちろん親善試合で公式戦だったら話は違ったかもしれないけど、ガーナの監督やアクシデントが起きた時のガーナの選手たち、彼らの優しさに僕自身も救われた部分がある。僕自身も感謝したい」と敬意を表した。
もう一つ心配なのは田中自身のメンタルコンディションだが、いまは18日のボリビア戦に向けて懸命に気持ちを切り替えようとしている様子だ。「もちろんあの試合に関しては、プレーしていてもその瞬間が頭に残るし、今でももちろん思い出さないというのはないけど、プロなのでピッチに入ったら自分のプレーをやるだけ。彼の気持ちも忘れずに、彼のぶんまでとは言う立場ではないと思うけど、自分自身に目を向けてプロとしてやらないといけない」と力を込めた。
(取材・文 竹内達也)
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田中は14日に行われたキリンチャレンジカップ・ガーナ戦の後半6分、敵陣でミドルシュートを打とうと試みた際に、大きなモーションで振った右足が、背後から懸命に足を伸ばしたMFアブ・フランシスの右足と接触。フランシスの右足首は大きく曲がり、試合が一時中断するアクシデントとなった。
両チームの選手たちがすぐさま担架の出動を要求し、ガーナの選手たちは一様に悲痛な表情を見せる大きなアクシデント。田中は目を潤ませながらフランシスに歩み寄み、フランシスと元同僚のFW上田綺世と共に心配そうに応急処置を見守っていた。その動揺は大きかったようで、試合再開後の田中は普段どおりのダイナミックなプレーが陰を潜め、森保一監督は後半23分に田中をベンチに下げるという決断をしていた。
田中は試合が終わっても気持ちを切り替えるのに苦慮しており、ガーナ戦の試合後と15日の練習後、2度にわたって報道陣が待つミックスゾーンを通過する機会があったが、いずれも「すみません」と丁重な断りを入れ、取材に応じなかった。それでも2日が経過したこの日の練習後、報道陣の前に立ち、次のように思いを語った。
「お互い故意的なプレーでなかったので、どっちが悪かったというのはないにせよ、個人的に起きたことには思うところがある。僕もその時に感じるところがあった。今いろんな人を通じて状況の確認をしているし、個人的には彼がまた回復してプレーできることを願うことしかできない」(田中)
田中は現在も関係者を通じ、フランシスの治療状況を確認してもらっており、一人の当事者として寄り添い続ける構えだ。その気遣いはアクシデントが起きた直後から一貫して続けており、途中交代の際にも相手ベンチにまで歩み寄ってオットー・アッド監督に謝意を告げ、不可抗力によるアクシデントながらも真摯に事態と向き合ってきた。
「サッカーなのでもちろんああいうシーンは世界的にもあるなかで、自分自身も悪質なタックルをしたわけではないし、相手選手もボールにチャレンジしたなかでああいうシチュエーションになった。どっちが悪いわけでもない。でも個人的に起きた事実に申し訳ないというか、事実に関して残念な気持ちになった。本人も痛みも含めて冷静ではなかったし、僕自身も冷静ではいられなかったし、(交代する時には)彼はもうスタジアムにおらず、もちろんベンチには座っていなかったので、交代する時に行かないといけないとなと思っていた。監督に気持ちは伝えられたのでそこは良かった」(田中)
そんな田中の真摯な対応にはガーナの選手たちも試合中から敬意を示しており、アッド監督は試合後の記者会見で「そこで謝りに来るのは普通にあることではない。本当に感謝している」と話した。そうした相手の心ある対応に、田中自身も「自分が行った際も受け入れてくれたし、もちろん親善試合で公式戦だったら話は違ったかもしれないけど、ガーナの監督やアクシデントが起きた時のガーナの選手たち、彼らの優しさに僕自身も救われた部分がある。僕自身も感謝したい」と敬意を表した。
もう一つ心配なのは田中自身のメンタルコンディションだが、いまは18日のボリビア戦に向けて懸命に気持ちを切り替えようとしている様子だ。「もちろんあの試合に関しては、プレーしていてもその瞬間が頭に残るし、今でももちろん思い出さないというのはないけど、プロなのでピッチに入ったら自分のプレーをやるだけ。彼の気持ちも忘れずに、彼のぶんまでとは言う立場ではないと思うけど、自分自身に目を向けてプロとしてやらないといけない」と力を込めた。
(取材・文 竹内達也)
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