beacon

劣勢で見出した強敵ヨルダンの穴「チームとして狙いがあった」古谷柊介(東京国際大)が“ジョーカー”完遂の同点弾

ポスト
Xに投稿
Facebookでシェア
Facebookでシェア
URLをコピー
URLをコピー
URLをコピーしました

同点ゴールを決めたFW古谷柊介

[1.16 U23アジア杯準々決勝 日本 1-1(PK4-2) ヨルダン ジッダ]

 “ジョーカー”として、役割を全うしてみせた。前半に先制を許したU-21日本代表だが、後半5分に同点に追いつく。ゴールを決めたのはハーフタイムに投入されたばかりのFW古谷柊介(東京国際大3年)だった。

 前半は2歳上のU-23ヨルダン代表の鋭いカウンターに苦しめられ、今大会初失点を喫した。0-1で前半を折り返すと、大岩剛監督は交代カードで流れを変える。「選手を代えることによって、右サイドの攻撃を活性化させたかった」(大岩監督)。FW石橋瀬凪を下げ、古谷を右ウイングに配置した。

 苦しい展開のなか、日本は相手の右サイド裏にスペースが空くことを見出す。「試合中もゼキ(大関友翔)から背後にボールを出していたので、そこ(右サイド裏)が空くことはチームとして狙いがあった」(古谷)。後半2分にはDF市原吏音からの縦パスを、FWンワディケ・ウチェ・ブライアン世雄が右サイドに展開し、古谷が突破するという“伏線”があった。

 そして後半5分、再び古谷に決定機が訪れた。MF小倉幸成の縦パスを受けたDF梅木怜が中央突破。相手DFを引き付けると、右サイドの裏にスペースができる。梅木が出したスルーパスに古谷が反応し、PA右に入り込んだ。

「本当にそこにうまくボールが来た。決めるだけの形。狙っていたポジションで受けられたのは大きかった」。足元にボールを収めた古谷は冷静に右足シュートを放つと、ボールはゴール左外に逸れながらも、相手選手に当たってゴールに吸い込まれた。

「角度的に自分では(ゴールは)見えなくて、GKが出てきたのは見えていたので、流し込もうと思って落ち着いてはいた。(枠から外れて)やばっ……て思ったけど、本当に入ってよかった」

 古谷はグループリーグから3試合連続ゴールとなった。直近2試合のゴールはともにヘディングシュート。今回は右足で決めてみせた。「流れ的には頭かなと思っていたけど、足でよかった」と笑いながら、喜びを噛みしめた。

 古谷のゴールで1-1と試合は振り出しに戻ったが、その後も拮抗した展開は続いた。それでも「自分たちのプレーを前半よりも増やせていたので、そういった面で自分たちのメンタルは落ち着いていた」。PK戦にこそもつれ込んだが、GK荒木琉偉の2つのPKストップや、日本のキッカー4人が全員成功したこともあり、準決勝進出を果たすことができた。

 総力戦を制した意味を、古谷は強調する。

「日本を背負って戦うというところで、個人としても勝ちたい気持ちが強かった。どうにか自分が点を取って勝ちたい思いはあった。だけど、チーム全員で戦っていたという部分で、日本が強いとやっていて感じた。一人というよりは全員で戦っている感触が一番強かった」

「こんなに手こずって、いい試合かはわからない。だけど、全員で戦って勝った試合。この先を考えたら大きいし、次の試合にも本当に生きる。反省点は多くあるのでそこを直しつつ、いいところは残してやっていきたい」

 ヨルダンとは今月1日にも非公開で対戦しており、その試合では「あんまり自分の良さを出せなかった」(古谷)。それでも本大会でゴールを重ねたこともあり、短期間でも成長を実感している。「きょうの試合は本当に落ち着いてやれた」。アジアの頂点まであと2試合。古谷は「もっとやるべきことをやって勝ち続ければ優勝できる」と力を込めた。

(取材・文 石川祐介)


●AFC U23アジアカップ2026特集
石川祐介
Text by 石川祐介

「ゲキサカ」ショート動画

TOP