10番キャプテンMF堂安律、対イングランドで掲げる“勝負の鉄則”「相手が嫌がることをやっていきたい」
MF
チームキャプテンとして臨むイングランド戦は、ワールドカップを見据えたうえで勝利をもぎ取るための方法論を試す“リアルなテストマッチ”になる。日本代表MF堂安律(フランクフルト)がイングランド戦を翌日に控えて取材に応じ、「こういう相手に勝てないとワールドカップ優勝はないと思っている」とコメント。「勝負の鉄則は相手の嫌なことをやることだと思う。相手が嫌がることをやっていきたい」と勝負師の顔で言い切った。
相手は森保一監督が「(ワールドカップ)優勝の本命」と評するイングランド。強豪中の強豪だが、もはや胸を貸してもらうという意識レベルではない。強気の源となっているのは現地3月28日にあったスコットランド戦だ。
後半途中からの出場だった堂安はキャップ数の少ない選手が先発の大半を占めながらも1-0で勝利を収めた試合を振り返り、「日本の組織力はさすがだと思った」と語った。個の力のある相手に対し、若い急造メンバーでも機能するチームを作れたのは、日本人の強み。先発した選手たちによるハイパフォーマンスが相手のスタミナを刈り取ることになり、後半に途中出場した伊東純也の決勝点を生んだ。
ここで重要だったのが「もし選手が(出る順番が)逆でも同じ展開になったと思う」(堂安)という実感だ。その言葉には、全員が役割を理解し遂行する日本代表チームへの信頼が溶け込んでいる。「最初に出る選手、ゲームを決める選手、ゲームを締める選手という役割を与えられている中で、出たポジションで全選手が責任感を持ってプレーできた結果が、あの結果に繋がってきたと思う」。堂安はそのように言う。
ターンオーバーの成功は偶然ではなかったという確信も大きな意味を持つ。合宿初日からの練習で積み重ねている細かな確認とコミュニケーション。外から見れば地味に映る作業の中で、全員が共通理解を深めてきたからこそ、経験の少ない選手も迷いなく力を発揮できた。「これだけ緻密に準備できるのは日本人の良さ」。その表現が土台の底上げを物語る。
しかし、イングランド戦ではそれだけでは足りない。堂安が強調したのは「球際」だ。世界トップレベルの相手に対し、まずは勝率を50-50に持ち込めるかどうか。完全に上回れなくても五分に持ち込めれば、日本の組織力が生きると見ている。
また、相手のハイプレスに対しては、無理につなぐだけが正解ではないと考えている。前線で収めることや、裏を突くことで相手守備を困らせる。「僕は勝つためならなんでもいい。綺麗でなくてもいい。やりたいことはあるけど、相手の嫌なことをやる」。そんな言葉からも、勝負師としてわりきるポイントをハッキリと持っていることが伝わる。
理想を持ち続けつつ、現実を見据えたキャプテンの視線。日本代表が積み上げてきた組織力と個の成長が世界の強豪にどこまで通用するのか。イングランド戦は、その答えを示す90分になる。
(取材・文 矢内由美子)
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相手は森保一監督が「(ワールドカップ)優勝の本命」と評するイングランド。強豪中の強豪だが、もはや胸を貸してもらうという意識レベルではない。強気の源となっているのは現地3月28日にあったスコットランド戦だ。
後半途中からの出場だった堂安はキャップ数の少ない選手が先発の大半を占めながらも1-0で勝利を収めた試合を振り返り、「日本の組織力はさすがだと思った」と語った。個の力のある相手に対し、若い急造メンバーでも機能するチームを作れたのは、日本人の強み。先発した選手たちによるハイパフォーマンスが相手のスタミナを刈り取ることになり、後半に途中出場した伊東純也の決勝点を生んだ。
ここで重要だったのが「もし選手が(出る順番が)逆でも同じ展開になったと思う」(堂安)という実感だ。その言葉には、全員が役割を理解し遂行する日本代表チームへの信頼が溶け込んでいる。「最初に出る選手、ゲームを決める選手、ゲームを締める選手という役割を与えられている中で、出たポジションで全選手が責任感を持ってプレーできた結果が、あの結果に繋がってきたと思う」。堂安はそのように言う。
ターンオーバーの成功は偶然ではなかったという確信も大きな意味を持つ。合宿初日からの練習で積み重ねている細かな確認とコミュニケーション。外から見れば地味に映る作業の中で、全員が共通理解を深めてきたからこそ、経験の少ない選手も迷いなく力を発揮できた。「これだけ緻密に準備できるのは日本人の良さ」。その表現が土台の底上げを物語る。
しかし、イングランド戦ではそれだけでは足りない。堂安が強調したのは「球際」だ。世界トップレベルの相手に対し、まずは勝率を50-50に持ち込めるかどうか。完全に上回れなくても五分に持ち込めれば、日本の組織力が生きると見ている。
また、相手のハイプレスに対しては、無理につなぐだけが正解ではないと考えている。前線で収めることや、裏を突くことで相手守備を困らせる。「僕は勝つためならなんでもいい。綺麗でなくてもいい。やりたいことはあるけど、相手の嫌なことをやる」。そんな言葉からも、勝負師としてわりきるポイントをハッキリと持っていることが伝わる。
理想を持ち続けつつ、現実を見据えたキャプテンの視線。日本代表が積み上げてきた組織力と個の成長が世界の強豪にどこまで通用するのか。イングランド戦は、その答えを示す90分になる。
(取材・文 矢内由美子)
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