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U-23代表候補、初招集の19歳宮吉のゴールでJ1首位の仙台に競り勝つ

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[4.11 練習試合 U-23日本代表候補1-0仙台 ユアスタ]

 宮城合宿中のU-23日本代表は合宿最終日の11日、ユアテックスタジアム仙台でベガルタ仙台と練習試合を行った。前半は0-0で折り返したが、後半7分に初招集の19歳FW宮吉拓実(京都)が先制点。試合は前後半通じて仙台に押し込まれる苦しい展開だったが、少ないチャンスをものにし、1-0で競り勝った。

 故障の影響などでMF清武弘嗣、MF東慶悟、MF扇原貴宏、DF鈴木大輔という中心選手数人が不在のU-23代表候補。五輪アジア予選では招集されなかったMF金崎夢生を2列目のサイドで起用し、トップ下にはMF茨田陽生が入った。CBはDF濱田水輝と千葉では右SBを務めるDF大岩一貴がコンビを組んだが、試合はJ1で開幕から4勝1分の無敗で首位を走る仙台に対し、守勢を強いられた。

 仙台は前半1分、MF松下年宏の右CKに頭で合わせたFW柳沢敦のシュートがクロスバーを直撃。立て続けにセットプレーのチャンスをつかみ、同8分にも松下の左CKからDF菅井直樹がフリーで合わせたが、ヘディングシュートはゴール上に外れた。同12分にも松下が積極的にミドルシュートを放った。

 U-23代表候補は前半16分にFW大迫勇也がエリア外から左足でミドルシュートを放つが、GKがセーブ。攻撃は単発で、仙台守備陣を崩すシーンは見られなかった。濱田から大岩へのパスがカットされて決定的なピンチを招くなど攻守に精彩を欠き、前半35分に早くも選手を交代。DF酒井宏樹とMF山口螢に代え、ともに初招集の19歳宮吉と18歳DF奈良竜樹がピッチに入った。

 システムも4-4-2に変更。前線は大迫と宮吉の2トップで、2列目に金崎とFW永井謙佑が入り、茨田がボランチにポジションを下げる。最終ラインも奈良がCBに入り、大岩が右SBに出た。徐々にボールがつながり出すシーンもあったが、試合の流れは変わらず、前半はそのまま0-0で折り返した。

 宮吉と奈良を残し、それ以外のメンバーはすべて入れ替えた後半。仙台もフィールド選手10人全員が交代した。U-23代表候補は4-4-2のシステムを継続。宮吉とFW杉本健勇が2トップを組み、右サイドにMF水沼宏太、左サイドにFW大前元紀が入った。ダブルボランチは初招集の19歳MF小林祐希と主将のMF山村和也が組んだ。

 両チームともにガラリとメンバーを入れ替え、後半立ち上がりはU-23代表候補がペースを握った。すると後半7分、相手のパスをインターセプトした右SB實藤友紀が一気にドリブルで駆け上がり、斜めにスルーパス。これに抜け出した宮吉がGKとの1対1から左足チップキックでボールを浮かせ、ゴールネットを揺らした。

 先制したU-23代表候補だが、その後は仙台の反撃に遭い、再び苦しい展開となる。それでも後半8分、FW太田吉彰、MF越後雄太が立て続けにシュートを放った場面はGK安藤駿介が連続セーブ。仙台は後半22分、MFサッコーニの左クロスのこぼれ球をFWウイルソンが狙ったが、枠を外れた。

 その後もなかなかチャンスをつくれなかったU-23代表候補だが、劣勢の展開も粘り強く耐え、宮吉が挙げた1点を最後まで守り抜き、1-0で逃げ切った。

[前半35分までの布陣]
   大迫
金崎 茨田 永井
  山本 山口
吉田    酒井
  濱田 大岩
   権田

[前半35分からの布陣]
  大迫 宮吉
金崎    永井
  山本 茨田
吉田    大岩
  奈良 濱田
   権田

[後半布陣]
  宮吉 杉本
大前    水沼
  山村 小林
比嘉    實藤
  奈良 菅沼
   安藤

(取材・文 西山紘平)

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