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途中出場トジンの決勝点で鳥栖が13年ぶりにF東京から勝利!!

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[7.14 J1第18節 鳥栖 1-0 F東京 ベアスタ]

 サガン鳥栖にとって今回のFC東京戦は、リベンジを期しての一戦だった。第12節で対戦した時は2-0とリードしながらも、そこから途中出場のFW渡邉千真にハットトリックを許し、2-3で大逆転負けを喫していたからだ。この試合、立ち上がりこそ攻勢だった鳥栖だが、後半は苦しい展開が続く。それでも後半42分に途中出場のFWトジンがヘディングでゴールを挙げると、その後のピンチを守り抜き、F東京からホームで初白星を挙げ、前回のリベンジを果たした。

 立ち上がりに好機をつくったのはホームの鳥栖。MF水沼宏太のクロスにMF金民友がヘッドで合わせたが、DF徳永悠平がブロックする。その後もチャンスをつくり出す鳥栖だが、ゴール前で体を張った守備を見せるF東京の守備を崩せない。徐々にF東京も攻める時間を増やし、何度かチャンスをつくるが、決定機にはつなげられない。互いに集中した守りを見せる中、前半はF東京がシュート数6対3で鳥栖を上回った。

 後半に入ると、F東京はセットプレーからチャンスをつくり出す。後半8分にはDF森重真人のFKが左ポストを叩く。その直後に再びFKのチャンスをえたF東京だが、森重のFKは壁に当たって跳ね返る。同14分にもFKからトリックプレーを見せる。右サイドで得たFKを素早くリスタートすると、徳永がボールを持って中央に切り込み、左足でシュートを放つ。ボールはわずかに上へ外れて行ったが、OA枠でロンドン五輪代表に選出されているDFが、存在感を示した。後半16分には左サイドからDF中村北斗がPA内に侵入し、強烈なシュートを放つ。しかし、得点を挙げることはできない。

 20分を過ぎて、両ベンチが動く。先に動いたのは鳥栖の尹晶煥監督だった。後半23分に金民友を下げ、前節まで3試合連続スタメン出場していたMF早坂良太をピッチに送る。F東京も同24分には6試合ぶりの出場となるMF石川直宏をMF谷澤達也に代えて起用した。F東京は後半32分にも左SB中村を下げ、DF椋原健太を投入する。

 押し込まれる展開の続いた鳥栖も、終盤に巻き返す。後半36分には細かくパスをつなぎ、左サイドからクロスを入れる。これをFW豊田陽平が合わせたが、ボールはゴール左に外れて行った。同37分に鳥栖は、FW池田圭を下げてFWトジンを起用し、前線に高さを入れた。そのトジンが、試合を動かす。後半42分、水沼のFKからセットプレーに相手DFと競り合いながらもヘディングでゴールを決めて、鳥栖が先制点を挙げた。

 この失点直後、F東京のポポヴィッチは、FW渡邉をピッチに送り出した。後半43分にはゴール前でF東京の石川が強烈なシュートを放つ。鋭く枠に飛んだシュートだったが、GK赤星拓がパンチングで凌ぐ。その後もF東京は猛攻を見せたが、最後までゴールを割ることはできず。このまま鳥栖が1-0で勝利。前回のリベンジを果たすとともに、F東京からは99年以来となる13年ぶりの勝利を挙げた。

 試合を終え、2試合連続ゴールを挙げたトジンは「今週は特にセットプレーを練習してきたので、それを生かせて良かったです」と笑顔を見せ、「J1残留に向けて、みなさんの声が力になっていますので、また応援に来てください」と、今季6勝3分け1敗と無類の強さを見せているホーム・スタジアムでサポーターに呼びかけた。

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