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名古屋は開幕戦不敗を11に伸ばすもドロー、注目の磐田FW前田は不発に終わる

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[3.2 J1第1節 名古屋1-1磐田 豊田ス]

 2013年シーズンのJ1リーグ戦が2日、各地で開幕した。昨季7位の名古屋グランパスはホームで同12位のジュビロ磐田と対戦し、1-1で引き分けた。前半35分にオウンゴールで名古屋が先制したが、後半26分に山田大記が同点ゴールを突き刺した。開幕戦を白星で飾れなかった名古屋だが、開幕戦不敗記録は11に伸ばした。

 名古屋は今季から3バックを本格導入。ダニエル、田中マルクス闘莉王と並んで福岡大から加入したDF牟田雄祐が、名古屋では05年のMF本田圭佑以来の新人開幕スタメンの座を射止めた。新戦力では左MFに元U-21マケドニア代表のヤキモフスキーが、3トップの頂点には新潟から加入したFW矢野貴章が起用された。
 磐田もシステムを3バックに変更。一角には神戸から加入した日本代表DF伊野波雅彦が名を連ねた。3-5-2のアンカーポジションには京都から期限付きで加入した北京五輪韓国代表MFチョン・ウヨンが配された。またアキレス腱断裂で長期離脱を強いられていたGK川口能活が昨年3月17日の鳥栖戦(2-1)以来、約1年ぶりのリーグ戦復帰を果たした。

 FW永井謙佑とMF金崎夢生が海外移籍を果たし、攻撃陣の弱体化が心配される名古屋。しかしそれでも個の力に秀でる名古屋の攻撃陣はやはり今年も脅威だった。先制点の場面は前半35分、藤本淳吾がPA内の玉田圭司にパス。玉田が粘ると追い越した藤本が拾い、中に折り返す。これをDFと一緒に飛び込んだ闘莉王が押し込んだ。公式記録はオウンゴールとなったが、迫力ある攻撃で先制点を手繰り寄せた。

 だが後半早々に名古屋にアクシデント発生する。磐田は山田の浮き球パスで裏に抜け出したFW金園英学が左足シュート。GK楢崎正剛がビッグセーブで防ぐと、闘莉王がゴールライン際でカットし難を逃れるが、その闘莉王がボールを蹴りだしたあとに足を痛め、その場に倒れ込んでしまう。そのままDF増川隆洋と交代し、ピッチを後にした。

 後半は磐田が攻勢に出る。だが名古屋最後の砦、楢崎が懸命のセーブでゴールを割らせない。16分に山田が決定的なミドルを放つが、楢崎が横っ飛びではじき出した。名古屋は21分、牟田に代えてDF阿部翔平を投入。システムを4-4-2にして、磐田の攻勢を抑えにかかった。

 しかし磐田は後半26分、DFを引き連れて強引に突破した山田が左足を振り抜くと、ゴール右隅に突き刺し、試合を振り出しに戻した。さすがの楢崎も届かないコースを突いた見事なシュートが、ゴールネットを揺らした。

 さらにチャンスを作ったのは磐田だった。だが後半35分、右サイドでフリーとなった駒野友一が強烈シュートを放つが、カットに入ったヤキモフスキの足に当たってポストを直撃するなど、最後まで逆転ゴールを奪うことは出来なかった。

 試合はこのまま1-1で終了。シーズンファーストゴールを食らったチームが6年連続でJ2降格の憂き目に遭っているという“都市伝説”を持つ前田遼一だが、この日は不発に終わり、注目は次節以降に持ちこしとなった。

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