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2度のリードを守り切れず、横浜FCはホーム初戦で徳島と分ける

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[3.10 J2第2節 横浜FC2-2徳島 ニッパ球]

 J2は10日に第2節を各地で開催し、ニッパツ三ツ沢球技場では、横浜FC徳島ヴォルティスを迎えて、ホーム開幕戦を行った。前半7分にDF野上結貴のJ初ゴールで先制した横浜FCだが、前半37分にMF柴崎晃誠に移籍後初ゴールを許して同点に追いつかれる。後半8分、MF寺田紳一のミドルシュートで再びリードした横浜FCだったが、同26分にDF那須川将大にゴールを許し、試合を振り出しに戻された。このまま2-2で試合は終了し、勝ち点1を分け合っている。

 横浜FCは、開幕戦の岐阜戦(2-0)と同じ4-1-4-1で、MF中里崇宏に代えて、MF高地系治を起用している。対する徳島は開幕戦から2人を変更。DF三木隆司とMF濱田武がスタメンから外れ、最終ラインの中央に斉藤大介、中盤の底に青山隼を起用している。
[スタメン&布陣はコチラ]

 開始直後から徳島を押し込み続けた横浜FCは、キックオフから4分の間に3本のシュートを放つ。この勢いのまま、前半7分には先制点を挙げる。左サイドの深い位置で得たFKをMF松下裕樹がファーサイドに蹴ると、FW大久保哲哉がヘッドで折り返す。これをゴール前に飛び込んだ野上がヘッドで押し込み、1-0と先制する。

 失点直後には徳島も、右サイドからのクロスにFW津田知宏がヘッドで合わせたが、ボールはクロスバーをわずかに越えた。15分には横浜FCもMF高地系治のCKをDF西嶋弘之がヘッドで捉えたが、シュートはGK松井謙弥の正面に飛んだ。主導権を握られた徳島も、18分には右サイドのMF太田圭輔が最終ラインの裏を取り、ゴール前に折り返す。ファーに詰めていたFW高崎寛之に通ればビッグチャンスだったが、手前でFW大崎淳矢が放ったシュートはDFにブロックされている。

 前線からの守備がしっかりと機能した横浜FCは、その後もボールを保持しつつ、緩急をつけたパスワークで徳島ゴールに迫る。30分と32分には1トップの大久保にシュートチャンスが訪れるが、追加点にはつながらなかった。同34分にも寺田の縦パスからMF武岡優斗が抜け出し、シュートを放ったが、クロスバーを大きく越えて行った。

 前半37分には徳島も、柴崎が縦パスを入れると、高崎が受けて反転しながら大崎にパスを出す。横浜FCの市村が反応してカットしたが、こぼれ球は走り込んだ柴崎の下へ転がる。これを柴崎が冷静に左足でゴールに流し込み、試合を振り出しに戻した。このまま前半は1-1で折り返している。

 後半、最初のチャンスをつかんだのは徳島だった。4分、右サイドでのショートCKから柴崎が入れたボールをファーサイドで高崎が折り返すと、ゴール中央で大崎がシュート。しかし、ヘッドはクロスバーを越えて行き、得点にはつながらなかった。後半に入り高地をボランチに落とし、布陣を4-2-3-1に変更した横浜FC。後半8分にはトップ下に入った寺田が、左足で精度の高いシュートを決めて2-1と再び勝ち越した。

 徳島も後半16分には左サイドから津田が折り返したボールを大崎がヘッド。これはGK柴崎貴広に弾き出されたが、その直後にはロングボールをPA内で受けた高崎のポストプレーから、ゴール前に残っていた那須川が左足のボレーシュートを決めて、2-2に追い付いた。

 徳島は後半17分に大崎に代えてMF花井聖を起用。対する横浜FCも、後半23分に高地と大久保に代えて、FW田原豊とMF野崎陽介を同時に起用した。交代直後に野崎は密集にパスを通し、内田のチャンスをつくる。しかし、内田のシュートはGK松井謙弥の好セーブに阻まれた。同28分には徳島も津田の折り返しを高崎がヘッドで合わせたが、ボールはGK柴崎の正面に飛んだ。

 後半37分には両チームのベンチが動く。横浜FCは市村を下げて、DF森下俊を起用。徳島は高崎を下げて、FWキム・ジョンミンをピッチに送り出した。後半40分には右SBに回った西嶋のオーバーラップを活かし、フリーになった田原が左足でシュートしたが、ゴール左に逸れて行った。同42分には寺田のスルーパスを受けた田原が、左足でGK松井のニアを抜くシュートを決めたが、オフサイドと判定され得点を認められない。直後には徳島も、DF大久保裕樹の折り返しを花井がシュートしたが、GK柴崎に抑えられた。

 残り3分を切り、徳島は青山を下げて、MF濱田武を起用して交代枠を使い切る。最後までゴールを目指した両チームだったが、決勝点は決まらずに2-2のままで試合は終了した。

(取材・文 河合拓)

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