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マルキ不在も勢い止まらず! 藤田の2ゴールで横浜FMがF東京下し、開幕4連勝!

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[3.30 J1第4節 横浜FM3-2F東京 日産ス]

 J1は30日、各地で第4節を行い、開幕3連勝で首位に立つ横浜F・マリノスはホームで4位(2勝1敗)のFC東京と対戦した。試合は前半24分、FW李忠成の鮮烈なボレーシュートでF東京が先制。劣勢を強いられていた横浜FMだが、後半16分にMF中村俊輔のFKで同点に追いつく。これで勢いづいた横浜FMは24分、FW藤田祥史が移籍後初ゴールを決めて逆転した。それでもF東京は後半37分にFW渡邉千真が古巣からゴールを挙げて、試合を振り出しに戻す。しかし、首位の勢いは止まらない。試合終了間際の後半44分、藤田がこの日2点目のゴールを決めて3-2で再び1点を先行する。このまま試合はタイムアップ。横浜FMが3-2で勝利し、開幕4連勝で首位をキープした。

 ホームの横浜FMはFWマルキーニョスが出場停止で、FW藤田祥史が先発出場。また、最終ラインもDF天野貴史が小林祐三に代わりスタメンに入り、中盤の右にはリーグ戦2試合目の出場となるMF佐藤優平が初めて先発でピッチに立った。対するF東京はMF米本拓司がベンチに入り、ナビスコ杯で加入後初ゴールを挙げたFW李忠成がリーグ戦初のスタメン出場。東慶悟を右SHに置く4-4-2で試合をスタートさせた。
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 首位と4位という好調な両チームの一戦は、中盤でのつぶし合いが続き、両チームともにゴール前までボールを運べない展開が続く。その中でF東京はMF高橋秀人が遠目から積極的にゴールを狙う。前半8分にハーフウェーラインを少し越えたあたりからゴールを狙う、同11分にもPA外からゴールを狙ったが、どちらもわずかに枠を越えて行った。

 前半13分にはF東京が自陣からのロングカウンターを見せる。クリアーボールに対し、うまく体を入れた李が前にボールを運び、左のFW渡邉千真にパス。PA内までボールを運んだ渡邉は左足でシュートを放ったが、ボールは右に逸れて行った。

 迎えた前半24分、F東京は左サイド、高い位置でのスローインからチャンスをつくる。MFルーカスのヒールキックを受けたMF長谷川アーリアジャスールが、左サイドを上がったDF太田宏介にパス。太田のクロスをDFがスラしたが、背後にいた李が得意のボレーでゴールに叩き込み、F東京が先制した。

 横浜FMはMF兵藤慎剛がPA内に走り込み、惜しい場面をつくりながらも、シュートは打てていなかった。前半33分、ようやくファーストシュートを打つ。MF中村俊輔がPA外から強烈なミドルシュートを放ったが、GK権田修一の好セーブに阻まれた。同35分にも横浜FMは富澤清太郎のミドルシュートでゴールに迫ったが、これもGK権田に阻まれた。

 ボールの回収力で試合を優勢に進めるF東京は、前半42分にも李がヘッドでゴールに迫ったが、GK榎本哲也が枠外へ弾き出した。このままF東京が1点をリードして前半を折り返す。

 後半の開始と同時に横浜FMは佐藤に代えてMF端戸仁を起用し、流れを変えようと試みる。後半5分には中村が遠目から右足でゴールを狙ったが、枠を大きく越えて行く。ゴール前で決定機をつくらせないF東京は、徐々に流れをつかんでいく。同11分には李のポストプレーからスピードに乗った攻撃を見せ、PA内に走り込んだ李にパスが出たが、ボールをコントロールしきれなかった。

 ここまで攻め手のなかった横浜FMだが、後半16分に藤田祥史が倒されてFKを獲得する。これを中村が左足でシュート。壁に当たったボールはGK権田の逆を突き、ゴールに吸い込まれていった。試合を振り出しに戻し、横浜FMは勢いに乗る。同22分には端戸のチャンスメークから兵藤が頭で合わせたが、惜しくも左に外れて行った。それでも、同24分には端戸が右サイドでタメをつくり、オーバラップしたDF天野貴史にパス。天野のクロスを藤田が豪快にヘッドで合わせ、2-1と逆転に成功した。

 F東京も李に代えてMF米本拓司を起用し、反撃に出る。後半27分にスピードに乗ったパス回しから、ルーカスがシュートを打ったが、右ポストに嫌われた。同37分には中盤でボールを奪ったF東京が速攻に出る。長谷川が右の東に展開。折り返しを長谷川がスルーし、フリーになった渡邉が右足でシュートを決めて、2-2に追い付いた。

 このゴールで試合は再びF東京ペースに。後半40分にはDFをかわした長谷川のパスを受けたルーカスが打つが、シュートは弱くGK榎本にキャッチされる。同41分には米本のパスを受けたルーカスがニアサイドにシュートを放つが、GK榎本に弾かれた。

 後半44分に横浜FMは負傷により先発出場を回避したMF齋藤学を起用する。その直後だった。波状攻撃を見せた横浜FMは、兵藤のパスを受けた藤田がこの日2点目のゴールを決めて再びリードした。F東京もMF三田啓貴、FW平山相太を起用する。しかし、時すでに遅し。横浜FMが3-2で勝利し、首位をキープした。

(取材・文 河合拓)

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