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柏が3発大勝&初完封!鳥栖は無得点での3連敗…

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[4.20 J1第7節 鳥栖0-3柏 ベアスタ]

 J1は20日に第7節を行い、13位サガン鳥栖は、ホームのベストアメニティスタジアムに、11位柏レイソルを迎えた。試合は前半に柏がFWクレオの開幕戦以来となるゴールで先制すると、後半にもDF増嶋竜也とFW工藤壮人のゴールで追加点。柏が3試合ぶりの勝ち点3を手にした。

 鳥栖は前節から1人スタメンを入れ替え、DF金正也に代わってMF野田隆之介が入った。アウェーの柏は出場停止明けのMF栗澤僚一、DF渡部博文、MF茨田陽生を前節のスタメンから入れ替えた。

 開始早々の失点が課題の両チーム。立ち上がりは鳥栖が押し込む。前半2分、FW豊田陽平が倒されて得たFKからDF小林久晃がバックヘッドで合わせてオープニングシュートを放つ。その1分後にもセットプレーのチャンス。右CKから豊田がヘディングで合わせるが、シュートはGKの正面を突き、難なくキャッチされる。さらに、FW池田圭の左サイドからのクロスに、野田が飛び込むがボールはそのままゴールラインを割ってしまった。

 対する柏は、クレオをワントップに置いた4-5-1で臨み中盤を厚くするが、2列目にボールが収まらず守りの立ち上がりとなる。防戦の柏だったが、試合巧者ぶりを見せつける。前半13分、トップ下に入ったMF茨田陽生の落としたボールをMF大谷秀和が右サイドに展開。DF藤田優人がアーリークロスを上げると、ファーサイドで待っていたクレオが右足でコントロールして左足シュート。柏が3試合ぶりに先制に成功する。

 リードした柏は落ち着きを取り戻すと、試合をコントロールする。DFラインを高めに設定し、何度もオフサイドを誘った。鳥栖はカウンターを仕掛けるが、パスの精度が低くなかなかシュートまで持ち込めない。エースの豊田にロングボールを集めるが、柏の両CB、DF近藤直也とDF渡部博文に自由に仕事をさせてもらえない。それでも19分には、柏のCBとボランチの間でグラウンダーのボールをもらってフリーになるが、得点に結びつけることができない。

 柏の反撃は前半34分。左サイドからMF田中順也がクロスを上げる。GKが弾いたボールを工藤がヘディングで折り返すとクレオがジャンピングボレー。ボールを捉えたシュートだったが、ボールはクロスバーをかすめてゴールラインを割ってしまう。

 前半終了間際には、DF呂成海の40m超のロングスルーパスをMF水沼宏太がDFラインの裏で抜けてGKと1対1を迎えるが、シュートはポスト左を通過していった。

 後半に入ると鳥栖がセットプレーでチャンスをつかむ。同6分に鳥栖がゴールほぼ正面の位置で得たFK。水沼がゴールを狙うが、惜しくも枠をとらえられない。16分にも似たような位置でFKを得ると、今度はMF藤田直之がシュートを打つがボールは大きく枠を越えてしまう。

 鳥栖の攻撃を受けつつも決定的なチャンスを作らせない柏は、1点リードしたまま上手く時間を経過させていく。すると、後半28分、右CKのチャンスを得ると、レフティの田中がキッカーを務める。ゴールに向かって弧を描いたボールをニアサイドで増嶋が角度を変えると、鳥栖の選手に当たってゴールへ。思わぬカタチで追加点を奪う(試合後に増嶋のゴールに訂正)。

 同31分には柏が前がかりになった鳥栖の逆手を取る。左サイド中央でクレオがDFを引きつけながらヒールでボールを流すと、それを受けた田中がゴール前にスルーパスを送る。工藤とDF金民友の競り合いになると、工藤が上手く前に抜けると右足で流し込んで、今季6点目となる追加点。リードを3点に広げた。

 最後まで鳥栖の攻撃をシャットアウトした柏が、敵地で今シーズン2勝目。7試合目にして初の完封勝利となった。一方、ホームの鳥栖はこれで3連敗。3試合連続で得点がなく、苦しい戦いが続いている。

(取材・文 奥山典幸)

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