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3月18失点→4月3失点、清水DF平岡「一番いいときの守備ができている」

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[4.27 J1第8節 浦和0-1清水 埼玉]

 堅守が戻ってきた。3月は公式戦6試合で18失点を喫した清水エスパルスの守備陣が、4月は同じく公式戦6試合でわずかに3失点。1試合平均3失点から同0.5失点にまで減った。リーグ戦だけ見れば、最近の4試合でわずかに1失点。3勝がいずれも1-0勝利と、粘り強い守備が光る。

 最終ラインを統率するDF平岡康裕は「ギリギリのところもあるけど、チームのやりたいことに安定感が出てきた。ここ数年でも、一番いいときの守り方ができている」と手応えを口にする。「最後のところで一人ひとりが体を寄せているし、カバーリングもできている。守備の行きどころがハッキリするようになってから勝ち始めている」。3月との最大の違いは、プレッシャーのかけ方だ。

「3月は前の行き方がズレていて、いいボールの奪い方ができていなかった。後手に回って、後ろもズレて、守備がハマらずにやられていた」。前線からのプレッシャーの位置を下げ、中盤と最終ラインでブロックを形成。かつ最終ラインは下がることなく、コンパクトなスペースに相手を引き込んでからプレスをかける。たとえサイドは使われても、ゴール前で跳ね返すという意思統一の下、浦和のサイドチェンジにも清水の最終ラインは愚直にスライドを繰り返し、最後は中央で体を張った。

「できればもっとポゼッションをしたいけど、今日みたいな試合は、シーズンを通して必ずどこかである。そういう試合で結果が付いてきたのは大きい」。どん底まで落ち、失うものがなくなったことで芽生えた執念と泥臭さ。目の前の結果にこだわり、そうして得た結果が自信を生み、今度は内容も求めていく。

(取材・文 西山紘平)

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