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大久保の2ゴールで新潟を下した川崎F、5月を無敗で終える

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[5.25 J1第13節 川崎F2-1新潟 等々力]

 J1は25日に各地で第13節を行い、等々力陸上競技場では川崎フロンターレアルビレックス新潟と対戦した。前半をスコアレスで折り返した試合は、後半9分にFW大久保嘉人のゴールで川崎Fが先制する。新潟も後半25分にFW鈴木武蔵のJ初ゴールで同点に追い付いた。しかし、5月に入ってから負けなし(4勝2分)の川崎Fは譲らない。後半35分にMF中村憲剛のスルーパスを受けた大久保が、この試合2点目となるゴールを決めて、勝ち越しに成功する。このまま2-1で逃げ切った川崎Fは、中断期間前に今季2度目の連勝を飾っている。

 直近のリーグ戦4戦無敗(3勝1分)の川崎Fは、前節の磐田戦(4-2)では途中出場だったFW矢島卓郎がスタメンに復帰し、小林悠が中盤に入った。対する新潟は12節の大分戦(2-3)と同じメンバーで試合に臨んでいる。
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 開始早々の3分、左サイドの高い位置でFKを得た新潟はMF田中亜土夢がゴール前に速いボールを入れたが、これはGK杉山力裕に弾かれる。その直後のCKからもDF金根煥がゴールを狙ったが、シュートを枠に飛ばすことはできなかった。川崎FもMF中村憲剛を起点としたロングボールを使って、何度かチャンスをつくり出す。前半13分には中村が右に展開したボールをDF田中裕介が受け、ゴール前にクロスを入れる。これをダイレクトでFW大久保嘉人がシュートしようとしたが、ミートできなかった。

 時間の経過とともに、新潟がボールポゼッションを高めていく。MFレオ・シルバを中心に、左右にボールを散らして川崎Fの守備に揺さぶりを掛ける。前半25分にはロングボールをMF成岡翔が最終ラインの裏で受けようとすると、川崎FのDF陣が重なり、ボールがFW川又堅碁の前に転がる。これを川又が左足でゴールに流し込んだが、成岡のオフサイドと判定されて得点は認められなかった。

 その後もボールを保持した新潟だったが、フィニッシュに持ち込める回数は少なかった。逆に川崎Fは前半37分に大久保がシュートに持ち込むなど、高い位置でボールを奪い取り、速攻からシュートしたが、ボールはDFにブロックされている。このまま0-0で前半を終えた。

 後半の立ち上がりと同時に、川崎Fが猛攻を仕掛ける。3分にFWレナトが左サイドからゴール前までドリブルで切り裂き、左足でシュートを放ったが、GK黒河貴矢に防がれる。これをゴール前のDFがクリアーすると、それを回収したDF福森晃斗がシュート。GK黒河が弾いたところを大久保が押し込んだが、オフサイドと判定されて、こちらも得点は認められなかった。

 なおも攻める川崎Fは、後半9分にMF小林悠がミドルシュートを放つ。これもGK黒河に防がれたが、直後に得たスローインから先制点を挙げる。左サイドからのボールを受けた中村が、左足でループパスをPA内に入れる。これをレナトがDFと競り合いながらゴール前につなげると、ゴール前に走り込んだ大久保が押し込み、川崎Fが1点をリードした。

 その後も川崎Fが押し気味に試合を進めたが、追加点を挙げることはできない。新潟は後半11分にMF三門雄大を下げ、MF酒井宣福、同24分にはFW田中達也を下げて、鈴木を投入した。この采配が奏功。交代から1分、相手のパスをカットした川又が強引なドリブルでPA前までボールを運ぶ。折り返したボールを福森が痛恨のクリアーミス。これがゴール前に詰めていた鈴木に渡る。鈴木はDFと競り合いながらも左足でボールをゴールに押し込み、試合を振り出しに戻した。

 追いつかれた川崎Fは後半33分、矢島を下げてMF稲本潤一を起用する。その2分後だった。中村からのスルーパスを受けた大久保が、チャンスを逃さずにドリブルシュートを決め、川崎Fが再び1点をリードした。終盤、川又と鈴木の快速2トップにボールを集める新潟の攻撃にも耐え抜き、川崎Fがリーグ戦を2連勝として、勝ち点を19に伸ばしている。一方の新潟は、中断期間を前に手痛い連敗を喫してしまった。

(取材・文 河合拓)

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