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広島が後半ロスタイムの劇弾で2位浮上、C大阪は10戦ぶり黒星

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[7.13 J1第16節 広島1-0C大阪 Eスタ]

 サンフレッチェ広島がホームでセレッソ大阪に1-0で競り勝ち、3連勝を飾った。後半ロスタイムにMF高萩洋次郎が劇的な決勝点。7戦負けなし(6勝1分)として2位に浮上し、首位・大宮との勝ち点差を「3」に縮めた。C大阪は4月13日の大宮戦(1-2)以来、10試合ぶりの黒星となった。

 注目された広島のFW佐藤寿人、C大阪のFW柿谷曜一朗はともに無得点のまま途中交代。柿谷は後半35分、佐藤は同40分にベンチへ下がったが、クライマックスは両エースの交代後に待っていた。

 後半ロスタイムも5分を迎えようというところで広島は佐藤に代わって途中出場のMF野津田岳人が左足でミドルシュート。ここまで再三の好セーブを見せていたGKキム・ジンヒョンが弾いたところに高萩が詰めた。ボールがこぼれてくるのを信じて長い距離を走り、PA内に飛び込んだ勢いそのままに左足で押し込んだ。

「最後まで走って、勝ててよかった」。興奮冷めやらぬ様子の高萩は決勝点の瞬間を振り返り、「時間も分かっていたので、勝ったと思った」と強調。「僕の家族も、遠い東京と福島から来ていたので、何としても勝ちたかった。夏場の苦しい時期に3連勝できてよかった」と、リーグ再開後の3連勝に胸を張った。

 試合は一進一退の攻防だった。広島は前半9分、MFミキッチからパスを受けた高萩が個人技から右足でシュート。C大阪は前半20分、柿谷のパスにMF南野拓実が抜け出し、右足でゴールネットを揺らしたが、オフサイドの判定だった。

 両エースにもチャンスがあった。前節・川崎F戦(4-2)でハットトリックを達成し、10年連続2ケタ得点を記録した寿人。前半40分、MF青山敏弘のロングボールに反応し、ゴール前に抜け出したが、シュートは枠を捉え切れず。C大阪も同43分に柿谷が右足で強烈なミドルシュートを打ったが、GK西川周作が弾き出した。

 0-0で折り返した後半も両チームが攻め合った。広島は後半14分、MF山岸智の左クロスからファーサイドの佐藤が角度のない位置からヘディングで狙ったが、GKキム・ジンヒョンがビッグセーブ。C大阪も同37分、DF丸橋祐介の左クロスに飛び込んだMF山口螢が右足で合わせたが、シュートは西川の好セーブに阻まれた。

 互いに決定機をつくり、どちらに勝利が転がってもおかしくなかった一戦。最後は昨季王者が土壇場で勝負強さを発揮し、勝ち点3をもぎ取った。

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