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カモメッシの代表定着に期待する俊輔「本田さんの言う『個』の力は持っている」

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[7.17 J1第17節 浦和2-3横浜FM 埼玉]

 横浜F・マリノスは17日に行われたJリーグ第17節の浦和レッズ戦に3-2で競り勝ち、2連勝で3位に浮上した。ここでJリーグは2週間の中断期間に入るが、この期間には東アジア杯が行なわれる。その日本代表に横浜FMからは、MF齋藤学が選出されている。前節の大宮戦、そしてこの日の浦和戦と、2試合連続でゴールを挙げている『カモメッシ』こと齋藤に、「オレのありがたみを感じてきてほしい」と、日本代表の前10番MF中村俊輔が独特の言い回しで期待を寄せた。

「誰かがボールを持った時に『ここ来そうだな』っていうのを最近、学はすごく感じている。それに代表では困ってほしいね。そうすると、オレのありがたみが分かるから。そういうことを学んできてほしい。『やっぱ俊さん、良いパスを出すな』って」

 その真意を報道陣が図り兼ねている中で、本人は淡々と言葉を続けた。「そういう組み合わせで消えちゃいけないよっていうこと。みんな自分の色を出したいからやっているけど、2トップの左サイドハーフだったら、中に来ても『ボール来ないな』、サイドにいても『サイドバックが上がって来るし』ってなったり、ボールを持っても『出すところがないな』って潰れちゃったりする。でも、今の学はボールをもらう動きも覚え始めているからね。ここではできるのに、代表でできなければ、オレのありがたみを知ることになるでしょ」。

 間近で齋藤を見てきているからこそ、そのポテンシャルは分かっている。

「アイツは守備もできるし、ボールがないところでも消えないようになってきている。こうやって結果を残しているし、伸びるときは伸びるから、気負わずにやっていければいいと思う。コンフェデ杯を見ていても思ったけど、途中からアイツが出てきたら外人とかにとっては怖いと思う。パワーがあるし、馬力があって、シュートもある。気に入られると思う。代表に入る力は、オレの感覚からしたらあるからね。本田さんも『個だ』『個だ』って言っているし、その個は持っているからね。一人でも行けるし、高い位置でもね。周囲も使えるようになって来たし、あとは人との組み合わせで覚えていけばいいだけだから。みんなレベル高いから、そんなに甘くないかもしれない。自分に合うようなトップ下、あとFWを捕まえることが大事だと思うよ」

 横浜FMで自身がやっているように、代表でも自分を生かしてくれるパートナーを見つけること。それが、俊輔が齋藤に送った日本代表定着へのアドバイスだ。

(取材・文 河合拓)

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