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1対1に自信を見せる浦和MF原口「まぁ、負けないなと」

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[8.3 J1第19節 浦和3-1広島 埼玉]

 サンフレッチェ広島のDF水本裕貴も、FW佐藤寿人も、この試合の敗因に前半のうちに2点目を失ったことを挙げた。その2点目を決めたのが、他ならぬMF原口元気だった。

 前半5分に先制点を挙げた浦和は、慎重な試合運びを見せていた。まずは失点しないという意図が、強くうかがえる戦い方だった。

 迎えた28分、広島の攻撃を食い止めた浦和は、GK加藤順大が前線へロングボールを蹴る。これをFW興梠慎三がポストプレーで落とす。前を向いてボールを受けた原口がドリブルでDFを3人引き付けると、右サイドにできたスペースにMF柏木陽介が駆け上がる。そこに原口がパスを送ると、柏木はPA内でGK西川周作の注意を引き、左サイドのFW興梠慎三にパス。「窮屈な体勢になった」と言う興梠のシュートはカバーに入っていた水本にブロックされたが、こぼれ球を原口が左足でゴールに決めた。

 前節の磐田戦に2-1で勝利したあとも「全然納得できていないので、広島戦では出たら何か必ず一つは仕事をしたい」と、宣言していた24番がきっちりと仕事をした。

 15節のF東京戦(2-2)以来のゴールだが、2点続けて左足での得点となった。そのことについて原口は「分からないけど、最近は左足の方が入る気がする。今日のはまぐれだけど、前のF東京戦のとかは左足が振り切れているし、最近、左足に自信が付いてきた。左足でも行けるようになったのは大きいなと思います」と話す。

 この日の得点場面について「慎三くんが決めていたら、超綺麗な形でのゴールになったと思いますが、結果的に自分のところに戻ってきたので良かったです」と、冗談交じりに笑顔を見せたが、このカウンターの形は、会心だったと認める。「3人のバランスというか、ポジショニングも良い。うまく3人で崩せたから、ああやって崩せれば、あれが理想かなと思いますね」。

 原口は1対1になれば、ほとんどの局面で前を向くことができていた。そこからの仕掛けはチームの大きな武器になっている。とはいえ、どの試合でもこの形ができるわけではないと、原口は言う。

「今日は相手が広島ということもありましたからね。(同じ布陣で)マッチアップするわけだから、1対1で勝てば勝てると思っていたから。そこの1対1でことごとく、DF陣が勝ってくれたし。そういう意味でうちらは攻撃がしやすかったですけど、そういう相手ばかりじゃない。もっとやりにくい相手はいっぱいいる。広島の方がマッチアップしてくれてやりやすかったかもしれない。ああやって1対1になれば、まぁ、負けないなと思いますね。ただ、こういう試合ばかりじゃないから」と、自信をのぞかせつつも、22歳は気を引き締めた。

(取材・文 河合拓)

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