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古巣に勝利で絶『口』調! 浦和DF森脇「HTに花火を見られなかったことだけが残念」

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[8.3 J1第19節 浦和3-1広島 埼玉]

 昨シーズンまで所属していたサンフレッチェ広島との試合に、3-1で勝利したことで、浦和レッズのDF森脇良太は、満足気だった。この試合のポジティブな要素について次々と挙げていった。

「相手に対して行くときとリトリートするとき。その使い分けが今日は良かったなと感じました」と、広島を1失点に抑えた守備面について、まずは手応えを口にする。この日の浦和は、広島の1トップ2シャドーに対し、3バックがマンツーマンで守っていた。

「僕も広島の選手たちと長いことやっていましたが、非常に良い選手がシャドー、1トップにいるので。その中で、フリーで前を向かせたら怖いなと。ただ、僕らがマンツーマンでしっかり付いて、前を向く状況をつくらなければ、こっちに優位性があるのじゃないかと思って、今日はどこまでも付いて行こうと。『スッポン流ディフェンス』になろうという話で入りました。前を向かれたら危険なパスが来たと思いますが、今日はそういう場面がほとんどなかったので、非常に良い守備ができたなと思います」

 また、この試合ではMF鈴木啓太が4試合ぶりに復帰した。その効果にも「啓太さんがいるだけで心強い」と森脇は言及する。「啓太さんにおんぶに抱っこじゃいけないですけど、非常に大きな戦力が帰って来てくれました。啓太さんは経験が豊富でいるといないではやっぱり大きく違うなと。今日も啓太さんはきついはずなのに、逆に啓太さんに助けられた。申し訳ない思いがあったので、今度は僕らが助けていきたい」。

 浦和が1点リードした後も、広島は前からボールを取りに来なかった。そのとき、鈴木が相手をおちょくるようなプレーを見せている。この場面についても、「もちろん相手に食いついてほしかった。こっちがリードしているのに無理に相手の守備ブロックに突っ込んで、ショートカウンターを受けることだけはやめようと話していました。サポーターには面白くなかったかもしれませんが、今日の戦い方においては大事なポイントでした。負けている状態で(鈴木の)あのプレーはなしですけど、勝っている状況だったので、相手を前に来させていなすのは、プラン通りでした」と、ベテランの老かいで意外性に満ちたプレーを称えた。

 試合終盤には、照明の一部とオーロラビジョンが電気トラブルで消えるハプニングもあった。選手たちは残り時間が確認できなくなったというが、森脇はこれもポジティブな要素になったと、どこまでも前向きだ。

「あれも一つのサプライズかなと。オレらの気持ちをもう一回引き締めさせようと感じましたね。あれで『逆に集中しよう』『ここからやぞ』と、確認し合いましたからね」

 一つだけ、残念だったことがあると森脇は続けた。「ただ、今日はハーフタイムに花火が上がったんですよね? あれを見られなかったことだけが残念でした。それを楽しみにしていたのでね。今年まだ一度も見ていないので…。でも、ハーフタイムも戦い方をしっかりと確認できたので。花火を見ることはできませんでしたが、そういう意味では良かったです」と、満面の笑みとともに話しを締めくくった。

(取材・文 河合拓)

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