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柿谷躍動の2ゴールでC大阪が連敗ストップ!! 大宮は08年以来の5連敗…

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[8.10 J1第20節 大宮0-3C大阪 NACK]

 J1は10日に第20節を行い、大宮アルディージャセレッソ大阪が対戦した。アウェーでの一戦に臨んだC大阪は、前半3分、同26分と14日のウルグアイ戦の日本代表に選出されたFW柿谷曜一朗がゴールを決めて、2点をリードする。さらに後半19分にも柿谷を起点にMFシンプリシオがダメ押しゴールを記録。このまま3-0でC大阪が17節の鳥栖戦以来3試合ぶりの勝利を挙げた。一方、前半戦のリーグを引っ張っていた大宮だが、6連敗を喫した08年以来となる5連敗を喫している。

 4連敗中の大宮は、DF下平匠が14節の鳥栖戦(1-1)以来の先発入り。FW鈴木規郎と前節出場停止だったMF金澤慎も2試合ぶりにスタメンに復帰した。負傷により欠場が続いたFWノヴァコヴィッチも、5試合ぶりにベンチ入りしている。2連敗中のC大阪は前節で今季初スタメンを飾ったMF楠神順平がベンチに入り、MF扇原貴宏が2試合ぶりに先発に名を連ねている。
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 ここ2試合ゴールのなかったC大阪だったが、ウルグアイ戦の日本代表にも招集されたエースが、いきなり魅せた。前半3分、MF南野拓実の縦パスがDFに当たってゴール前にこぼれる。これにいち早く反応した柿谷が、GK北野貴之との1対1を制して先制点を決めた。その2分後にも柿谷は相手のパスをカットし、ドリブルで仕掛ける。PAに入る直前にDF菊池光将にファウルで止められた。DF丸橋祐介のFKは壁に当たったが、立ち上がりからチームを引っ張っていく。

 大宮も反撃を試みる。PA内のFWズラタンにボールを集めようとするが、ゴール前を固めるC大阪の守備を崩し切れない。さらに大宮は、不用意なパスミスも目立った。その中で前半21分にはDF今井智基がオーバーラップからPA内でシュートを放つが、GKキム・ジンヒョンに抑えられる。同25分にも鈴木がPA外から左足で強烈なシュートを放ったが、GKキム・ジンヒョンの正面を突き、得点はできなかった。

 押し込まれたC大阪は、1チャンスを逃さない。MFシンプリシオが最終ラインの裏へボールを送る。2CBの間にポジションを取っていた柿谷が加速して、このボールを完璧にコントロール。GK北野との1対1を制して、この日自身2点目のゴールを流し込んだ。

 早い時間帯に2点を失った大宮は、前半29分に決定機をつくる。左サイドを攻め上がった下平から絶妙なクロスが送られた。これをチョ・ヨンチョルがヘッドで合わせたが、ボールはわずかに右へ逸れて行った。

 その後は大宮がボールを保持するも、C大阪の守備を崩す場面はつくれない。逆に最終ラインの裏に飛び出そうとしたC大阪のMF南野拓実に対応した金澤が負傷する。一度はピッチに戻ったが、前半42分には交代を申し出て、MF上田康太がピッチに入った。大宮は攻撃が噛み合わないまま、2点のビハインドで前半を折り返した。

 後半の立ち上がり、C大阪は右サイドをエジノが突破してチャンスをつくる。CKを得るとDFのクリアーミスから南野がシュート。これは下平にゴールライン上でクリアーされ、3点目にはならなかった。後半3分には大宮も上田がミドルシュートでゴールを狙ったが、わずかにクロスバーを越えて行った。

 後半10分、大宮は鈴木に代えて、FW富山貴光を起用する。同12分にはPA内に入り込んだ下平がシュートを放ったが、丸橋にブロックされて得点はできない。同15分にはC大阪も酒本を下げて、DF新井場徹を起用する。この交代の際に時間稼ぎをしたとして、酒本にはイエローカードが出された。

 無失点で凌いでいたC大阪は、後半19分に3点目を挙げる。PA内の左サイドで柿谷が縦に仕掛ける。DFを振り切ってゴール前に折り返すと、ファーサイドにいたエジノがヘッドで折り返す。ゴール中央に走り込んでいたシンプリシオがヘッドで押し込み、C大阪が勝利を決定的にする3点目を挙げた。

 ホームで意地を見せたい大宮は、MF渡邉大剛が2度ミドルシュートを放ち、C大阪ゴールを脅かしたが、GKキム・ジンヒョンにセーブされる。後半27分には、チョ・ヨンチョルを下げてノヴァコヴィッチを投入する。C大阪も同29分にエジノを下げて、MF枝村匠馬を起用した。さらに同34分にもシンプリシオを下げて、MF横山知伸を起用して試合を締めにかかった。同36分には大宮の青木がゴールネットを揺らしたが、直前にオフサイドがあったとされてゴールは認められなかった。

 3点をリードするC大阪は、その後も追加点を目指す。後半39分には南野がPA内で仕掛ける。一度は相手にボールを取られかけたが、奪い返してシュートを放つ。しかし、ボールはクロスバーを越えて行き、中央でボールを待っていた柿谷は悔しがった。

 このままC大阪が3-0で勝利。エースの2ゴールに加え、守備陣もリーグ戦では9節の湘南戦(3-0)以来、約3か月ぶりの完封に抑えている。一方、大宮は2試合連続ノーゴール、7試合連続で失点を喫している。

(取材・文 河合拓)

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