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リーグ戦7試合連続失点の柏FW工藤「ゲームプランどうこうじゃなくなる」

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[10.6 J1第28節 川崎F 3-1 柏 等々力]

 AFCチャンピオンズリーグ(以下ACL)では、クラブ史上最高となる4強まで勝ち進んだ柏レイソルだったが、中3日で臨んだ川崎フロンターレ戦に1-3で敗れ、リーグ戦では24節の鹿島戦以降、5試合未勝利(2分3敗)となってしまった。試合後、柏の選手たちは「毎試合、同じ展開になってしまっている」と、口をそろえた。

 24節の鹿島戦、25節の磐田戦と、この未勝利の期間で敗れた3試合は開始10分以内に失点をしている。MF栗澤遼一は「相手にやらせ過ぎている。ボールの奪われ方が良くないし、もったいない。1失点目、3失点目は崩されたわけではないし、個々が反省しないといけない」と、口にした。実際に1失点目はFWレナトに突破を許し、ゴール前でFW大久保嘉人をフリーにしてしまったもの。3失点目もDF田中裕介に対応しきれず、逆サイドのレナトにシュートを決められた。

 先制点を振り返って大久保は「相手の足が止まっていた。レイソルは疲れていたのかな?」と口にしたが、キックオフ直後だけに集中力の問題だろう。FW工藤壮人は「(攻撃陣も)PKの1点しか取れていないし、あまり後ろ(守備)のことについて言うべきではないかもしれないが」と前置きしつつも「失点が安すぎる。全体で集中して入らないといけない。開始5分で失点をするとゲームプランがどうこうとかじゃなくなるし、相手もメンタル的に有利になる。チームとして失点はしないように、0-0でもいいから、失点をゼロにしないといけない」と、続けた。

 良い場面がないわけではなかった。中国での試合を終えて、中3日という強行軍。それでも、多くのチャンスをつくり、後半のシュート数は8対2と川崎Fを圧倒した。しかし、その2本のシュートをともに決められており、最後の場面では甘さも見られた。

「こういう試合を繰り返してしまっていることを、全員で受け止めないといけない。前からハメに行っても、中盤でマークがズレていたり、(守備に)2人掛けても取りきれずに、個人がかわされて失点することがある。言葉は悪いかもしれないけど、ファウルで止めることも必要だと思うし、細かいところを修正したい」と、工藤は警鐘を鳴らす。

 9月の中旬以降、ACLとJリーグの連戦が続いた柏だが、ここで次の試合まで1週間の時間ができた。「疲れとかもあるし、こういう試合があるのは仕方がない部分もあると思う。ようやく休めるけど、ここで締めないとズルズルいく」と、栗澤も危機感を露わにした。

 ACLでは4強で終わってしまったが、1週間後に控えるナビスコ杯の決勝進出は逃すわけにはいかない。4-0という大量リードを持って臨む2戦目を前に、この苦い敗戦をリフレッシュのきっかけにする。
(取材・文 河合拓)
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