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指揮官の続投を熱望する湘南 真壁社長「本当に、続投してくれないかなと思います」

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[11.23 J1第32節 F東京2-1湘南 味スタ]

 第32節のFC東京戦に敗れ、湘南ベルマーレのJ2降格が決まった。今シーズン、32試合を戦い、結果は6勝7分19敗と大きく負け越した。それでも、真壁潔代表取締役は、チョウ・キジェ監督への絶大な信頼を口にし、来シーズンの続投を要請する考えを明かした。

「昨シーズン、『湘南スタイル』というのを掲げてやってきて、それが機能したから昇格できた。前節の鹿島戦(1-2)も、最後は大迫にやられちゃったけど、一度は追いついた。そういう進化は見えている。そういう意味でいうと(降格は)残念であり、悔しいけど、川崎Fで(トップチームに)上がれなかった高山、永木。横浜FMで上がれなかった航。そういう子たちが湘南に来て、成長して、素敵なサッカーはできないかもしれないけど、強くなっていく。そういうことができるチームとして評価されることは大事」と、真壁氏はチームが前進していることを強調した。

 そのチームを支えているのがチョウ・キジェ監督なのだと、真壁氏は独特な言い回しで、その重要性を語る。

「このチームから移籍する子が出てきちゃうかもしれないけど、来年、また若い子が入ってくる。そこで常に同じようなサッカーを貫けるクラブが、ヨーロッパにはいっぱいあると思う。20年経ったJリーグの中で、そういうことができるチームになりたい。J2に落ちるのは残念だけど、次に昇格するときに『またアイツらが来て、厄介だな』と思われるようにする。自分たちが、湘南スタイルを貫くためにも、監督が(続投に)『うん』と言ってくれないと困る」

 クラブが結果を残せなかったとき、責任を取って辞めるという形がある。だが、真壁氏はほかにも責任があると言う。来シーズン、中京大中京高からFW宮市剛が加入することが内定している。彼が入団を決めた大きな要因の一つに、チョウ・キジェ監督の存在があるという。

「宮市も、ほかの選手も含めて、昨年、今年のうちのサッカーを見て、来ることを決めた子もいっぱいいる。降格した責任もあるかもしれないけど、彼らにも責任があるだろうと。もう一つは、今日の試合でも、うちの生え抜きの選手、菊池なんかがやりきれていない場面があった。『彼らを中学生のころから見てきたのだから、そういう責任はどうなんだ』っていうことは、ちょっと話してきました」

 その後も約10分にわたり、指揮官の重要性を口にした真壁氏。「本当にね、続投してくれないかなと思います」と、本音をのぞかせた。

(取材・文 河合拓)
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