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優勝決定は最終節へ 横浜FM 中澤「2ステージ制、いらないんじゃないか」

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[11.30 J1第33節 横浜FM0-2新潟 日産ス]

 ホーム最終戦に集まった6万2,632人の大観衆の前で、9年ぶりの優勝を決めることはできなかった。横浜F・マリノスは30日に行われたJ1第33節のアルビレックス新潟戦に0-2で敗れ、優勝は最終節に持ち越しになった。

 前半の横浜FMは、新潟のプレッシングの前に、なかなかボールをつなげなかった。それでも、戸惑うことはなかったとDF中澤佑二は説明し、自分たちの課題を口にした。

「新潟がこういうサッカーをしてくるのは分かっていたし、それが彼らの良いところであり、後半戦はそれで巻き返してきたので。驚くことはなかったですけど、それに対して自分たちがどういうサッカーをしないといけないかというところで、セカンドボールの勝負や、裏に抜けるところで精度が少し低かったかなと思います」

 この日の新潟のように、前からプレッシングを掛けてくるチームについて、「いつもうちが負けるときは、ああいうチーム。前から追いかけてきて、チーム全体で強くこられると、ナビスコ杯の柏戦のように、やりづらさを覚えてしまうのかもしれない」と、中澤は苦手であることを認めた。そして、それを打開するためには、布陣にこだわらない戦い方も必要だと続けた。

「もう少し割り切って、前線の選手が自分たちのポジションを捨てて流動的に走ることでギャップが生まれるのかもしれないが、うちは基本的に4-2-3-1のまま戦ってしまう。そのままのフォーメーションで、ポイント、ポイントでシュン(中村俊輔)や(齋藤)学が(マークを)はがさないといけない。はがせて、初めて成立するのが、マリノスのサッカー。それをはがせないと、こうなってしまう」

 この結果、Jリーグの優勝争いは最終節までもつれることになった。この試合ではJ1最多入場者数記録が更新されたが、「これ以上ない、盛り上がりだよ。Jリーグ、ウハウハだよ」と中澤は言い、「2ステージ制、いらないんじゃないかってくらい盛り上がったよね。『こっちの方が盛り上がる』って、サッカーの神様が言っているんですよ。だから、盛り上げていこう。フロンターレも燃えているだろうし」と、最終節に控える川崎Fとの神奈川ダービーに闘志を燃やした。

(取材・文 河合拓)

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