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四国勢初のJ1へあと1勝…徳島イレブンを奮い立たす2年前の悔しさ

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[12.1 J1昇格PO準決勝 徳島1-1千葉 鳴門大塚]

 2年前の悔しさ。当時から徳島ヴォルティスに在籍するメンバーにとっては忘れることの出来ない悔しさだ。

 2011年11月27日のJ2第37節鳥栖戦。J1昇格圏内の3位(当時はPOなし)で迎えた残り2節となった段階での2位鳥栖との直接対決。結果次第では悲願のJ1昇格が決まる一戦だった。

 しかし結果は0-3で完敗。ホーム最終戦となった一戦をものに出来ず、さらに4位札幌も勝利したことで、順位が逆転。この負けを引きずった徳島は最終節も落とし、4位でシーズンを終えた。

「本当に2年前に悔しい思いをした。サッカーやってる中でここまで悔しい思いをしたことがなかった」。FW津田知宏の心の中にも忘れられない思いとして今でも鮮明に残っている。

 だが今年はホーム最終戦がいい意味で明暗を分けた。11月10日の岡山戦を2-0でものにしたチームは、残りのアウェー2連戦を1勝1分で切り抜け、見事プレーオフに進出。最終節で長崎を下したことで準決勝のホーム開催権も手にした。主将のMF斉藤大介は言う。「ホーム最終戦で結果が出てなければ今の自分たちはない」。

 四国勢初のJ1昇格へあと1つと迫った。ただ準決勝は年間順位の優位性を生かしてドローで勝ち上がったが、決勝の相手は年間3位の京都が相手。90分以内に勝利するしか、J1への道はない。

 しかしモチベーションという意味では最高潮に達している。今季京都戦2戦2発の津田が「2年前の悔しさを最高の舞台でぶつけられる。強い気持ちを持ってやりたい」と意気込めば、斉藤も「1年間やってきたヴォルティスらしいサッカーを国立でも披露できれば、必ず勝てる」と闘志を燃やした。

(取材・文 児玉幸洋)

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