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キャリア最多ゴールもタイトルに届かず…横浜FM 俊輔「情けないし、不甲斐ないし、申し訳ない」

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[12.7 J1第34節 川崎F1-0横浜FM 等々力]

 試合終了のホイッスルを聞くと、横浜F・マリノスのMF中村俊輔は、その場に崩れ落ちた。2節を残し、2位の浦和レッズとの勝ち点差は4に広がった。あと1勝すれば、9年ぶりのタイトル獲得というところまで迫りながら、しかし、33節でアルビレックス新潟に0-2で敗れると、最終節の川崎フロンターレ戦にも0-1で敗れて、2013シーズンのリーグ戦を2位で終えることとなった。

 試合を振り返り、中村俊は「今日の試合に限れば、ボールを回されて守備を修正できなかった。うちは後ろでボールを回せずに、縦に速くいくしかなかった」と、課題を口にし、自身のプレーを悔やんだ。

「前半に限っては、粘っていたけど、自分のところでボールを取られてカウンターをくらうし、FKも入らない。キャプテンとして、チームを勝たせる仕事ができなかった。情けないし、不甲斐ないし、ファン・サポーターに申し訳ない。残念な気持ちしかない」

 タイトルを取るために、何が足らなかったのか。「(チームに)帰ってきてから、勝ちパターンみたいなものはできたと思う」と話す中村俊は、勝負所で勝ち切る力が必要と話した。

「今年は浦和、広島に2勝ずつしている。でも、勝たないといけないところで勝てなかった。(14節の)ホームで大分に1-1で引き分けたり、(鹿島戦で)ファビオを入れて勝ち点1を持って行ったけど、しっくりこなかった。1点、どうしても取りたいときのパターンがない。うちはロングスローもないし。そういうスローインとか、ショートCKとか、練習から一つひとつ潰していくしかない」

 今季キャリア最多の10ゴールを挙げるなど、チームを引っ張ってきた。しかし、「キャプテンとして、この2週間は苦しかった」と、本音を漏らす。「今まで感じたことがない、2週間だった。何かしないといけなかった。自分が(入院して)出られなかったグランパス戦に負けて、雰囲気が悪くなって。みんなでご飯に行ったりしたけど、自分のことだけじゃなく、それ以外のことに気を使って。キツかった」と、限りなくタイトルに近づいたシーズン終盤を振り返った。


(取材・文 河合拓)▼関連リンク
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