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またもプレーオフで涙…京都・大木監督「私の力不足」と辞任を示唆

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[12.8 J1昇格PO決勝 京都0-2徳島 国立]

 2年連続の悲劇だった。昨季から導入されたJ1昇格プレーオフ制度。京都サンガF.C.は2年連続でシーズン3位に入り、あと一歩のところで自動昇格を逃してプレーオフに回ったが、昨季は準決勝で涙をのみ、今季は決勝で敗れた。4年ぶりのJ1復帰を逃した就任3年目の大木武監督は「持ってない男」と話し、責任を痛感していた。

「京都に来て3年目。1年目はリーグ戦でうまくいかなかったが、天皇杯でここ(国立)に来させてもらって、似たような雰囲気があった。あのときを思い出した」。就任1年目の11年シーズンは天皇杯で決勝まで勝ち進みながらF東京に敗戦。「2年目は3位でプレーオフ一発目で負けた。3年目も3位で、プレーオフの一発目は勝てたが、決勝で敗れてしまった。よく『持っている』と言うが、その反対で『持ってない』男かもしれない」と自虐的に言った。

 今夏にはFW久保裕也がスイスリーグのヤングボーイズに移籍し、FW宮吉拓実の長期離脱など戦力的な誤算もあった。「会社は全面的に協力してくれた。『よかったら選手を取ろうか』とも言ってもらえたが、逆に私が『これでいきましょう』と決断した。十分やっていける自信があったし、やっていかなければならなかった。選手はよくやってくれたが、私の力不足だった」と、自らを責めた。

 今季、徳島に対してはリーグ戦も含めて1分2敗と、一度も勝てなかった。昇格プレーオフは準決勝、決勝ともに引き分けでいいというアドバンテージもあった。「(徳島に対して)分が悪いとか、手も足も出なかったという気持ちはない」と言い切る指揮官は「入りの20分は硬いなと感じた。少しずつペースを握ってチャンスが出てきたところでCKとカウンターから失点した。よくなってきたときに取られた。徳島がそうやって勝ってきているのは分かっていたし、先に決めることが大事だったが、決め切れずに相手に決められた」と試合を振り返った。

 試合後の記者会見では今季限りでの辞任を示唆するような言葉も口にした。「来年、どういう形になるかは分からない」。そう語った大木監督は「シーズンは終わったが、サッカーは続く。これをいい経験にして、またがんばれるような京都サンガになってもらえれば」と、エールを送るようにコメントした。クラブが慰留する可能性もあり、去就は不透明だが、悲願のJ1復帰へ、まずは体制を整えることが先決となりそうだ。

(取材・文 西山紘平)

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