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浦和がJ1昇格のG大阪を完封し、2年連続開幕戦勝利

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[3.1 J1第1節 G大阪0-1浦和 万博]

 J1は1日に第1節を各地で行い、万博陸上競技場ではJ1復帰を果たしたガンバ大阪と昨季6位の浦和レッズが対戦した。2011シーズン以来、開幕戦で勝利していないG大阪は、前半43分にDF槙野智章に先制ゴールを決められる。その後も新加入のFWリンス、DF米倉恒貴らを起用し、反撃に出たG大阪だったが得点を挙げることはできず。アウェーの浦和が1-0で勝利し、2年連続開幕戦の勝利を飾っている。

 ホームのG大阪は、日本代表ではボランチを務める遠藤保仁を最前線に配置し、FW佐藤晃大との2トップで起用した。一方の浦和は1トップのFW興梠慎三の背後に、MF原口元気とMF梅崎司を並べ、昨年は2列目を務めることの多かったMF柏木陽介をMF阿部勇樹とともに中盤の底に置いて、ゲームを迎えた。
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 最初に仕掛けたのは、今季から浦和の9番を付けるMF原口元気だった。前半6分に放ったミドルシュートは、わずかに左に外れる。同8分にも原口の仕掛けからCKを得た浦和は、柏木がゴール前に入れたボールにMF阿部勇樹が反応。わずかに届かずにGK東口順昭にキャッチされている。

 G大阪も少しずつボール保持率を高め、浦和の守備に穴ができるのを待つ。前半17分には最終ラインの裏に飛び出した遠藤に浮き球のパスが出たが、コントロールできなかった。浦和も20分、DF槙野智章からのパスを受けた原口がドリブルからPAに差し掛かったところでシュートを打つ。シュートはクロスバーを越えたが、徐々に互いの持ち味が出る展開となっていく。

 前半20分過ぎからは、再び浦和がボールを持つ展開になる。なかなかフィニッシュを打てなかったが、25分に梅崎が距離のある位置からミドルシュートでゴールを狙ったが、クロスバーを越えた。同26分にはG大阪も左サイドを突破したDF藤春廣輝のクロスに佐藤が飛び込んで合わせたが、ゴール左に外れて行った。

 浦和も33分に後期をつくる。左サイドのMF宇賀神友弥がクロスを入れるが、これが右サイドに流れる。すると今度は右のMF平川忠亮が速いボールを折り返すと、中央の興梠がダイレクトで合わせたが、シュートは左へ切れて行った。G大阪は36分、低い位置に降りていた遠藤が攻撃を組み立て、最後はMF今野泰幸がミドルシュートでゴールを狙ったが、こちらも左に外れている。

 互いにチャンスをつくる中、先手を取ったのは浦和だった。前半43分、CKから阿部がヘッドで流したボールをPA内で槙野がシュート。これがDFに当たってゴールに入り、アウェーの浦和が1点をリードして前半を折り返した。

 後半開始からG大阪は二川を下げて、MF大森晃太郎を右SHに起用し、右にいた倉田を左SHに移した。後半の立ち上がりも、浦和がチャンスの数で上回る。5分に阿部の放ったミドルシュートはクロスバーを越え、同9分には興梠が最終ラインの背後をとりかけたが、DF岩下敬輔にファウルで止められた。

 1点を追うG大阪だが、浦和の守備を崩せない。後半15分には倉田がドリブルで仕掛けて、シュートを打ったがゴール右に逸れて行った。同21分には遠藤のFKからDF丹羽大輝がヘディングシュートをゴールに決めたが、オフサイドの判定で得点は認められなかった。

 浦和は後半22分、梅崎をベンチに下げて、新加入のFW李忠成を起用する。G大阪は両サイドから浦和に圧力を掛けて行く。同27分には前掛かりになったG大阪に対し、浦和がカウンターに出る。右サイドでボールを持った原口が、李にスルーパス。左足からシュートを放ったが、戻ってきたDFにブロックされた。さらに29分にも李はミドルシュートでゴールを狙ったが、枠を捉えられなかった。

 G大阪は後半29分にMF内田達也を下げて、リンスを起用する。直後には浦和のDF那須大輔が負傷し、DF永田充と交代することになった。同32分にはCKの流れから宇賀神が強烈なシュートを枠に飛ばしたが、GK東口のパンチングに弾かれた。

 浦和は後半36分に興梠をベンチに下げて、MF鈴木啓太を投入する。柏木を2列目に上げて、李の1トップに入れ替えた。ボールを保持して押し込むG大阪は、後半40分に最後の交代カードを使い、加地を下げて、千葉から加入した米倉を右SBに起用する。アディショナルタイムには、低い位置の米倉からアーリークロスが入ったものの、PA内の味方には合わず。その後も猛攻を見せたG大阪だったが、得点を挙げられないまま試合終了を迎えた。

 昨年56失点を喫し、守備の立て直しがテーマでもある浦和は、幸先の良い完封勝利。逆に2年ぶりにJ1の舞台に戻ってきたG大阪にとっては、悔しい敗戦となった。

(取材・文 河合拓)

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