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浦和の新9番を絶賛するDF槙野「大人になった原口を見られた」

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[3.1 J1第1節 G大阪0-1浦和 万博]

 浦和レッズは1日のJ1リーグ開幕戦でガンバ大阪に1-0で勝利し、2年連続で白星スタートを切った。前半43分にCKから決勝点を挙げたDF槙野智章は、その直前にキッカーであるMF柏木陽介と言葉を交わしていた。

 このとき、キッカーの柏木に対し「(自分が)ファーに回るから、ファーに蹴るか、ニアに蹴って、阿部ちゃんがスラすことを狙おう」と、伝えていたという。実際にボールはニアのMF阿部勇樹に渡り、シュート性のボールを槙野がゴール前で押し込む形になった。狙い通りの形から得点を挙げられたことについて、槙野は「うまくぴったり合ってよかった」と、笑顔を見せた。

 また、この日は今季から伝統の9番を付けるMF原口元気の攻守にわたる活躍が目立った。同じ左サイドでプレーする槙野は、この日の原口のプレーを絶賛した。

「槙野、宇賀神、原口の左サイドは、攻撃のところでも浦和の一つのストロングポイントだと思いますけど、(原口は)守備のところでも常に働きかけてくれている。やっぱり現代のサッカーは攻撃だけができる選手が評価されるとは限らない。そこらへんの大人になった原口、9番になって新しい信条を持った原口は、一歩二歩前進したのだと思います。ああやって我慢する時間帯でも、イライラせずに、守備に回って動き回ってくれる。チームのために走ってくれる。そういう選手がいたから、結果が付いて来たんだと思う。こうしてゼロに抑えられたのは、後ろの選手だけではなく、前の選手のお陰でもあります。だから、ちょっと変わった原口選手を、今日は見られたと思います」

 昨シーズン、浦和はリーグ最多ゴールを挙げながらも、失点が多く、最終的に6位に甘んじた。槙野は原口同様に、チームも大人になっていると説明する。

「昨年までの浦和レッズは3点取られたら4点取るような、見ていて楽しいサッカーだと思いますが、今年はしっかりと勝ちをものにする。我慢していてもしっかりと勝つ。大人のサッカーへ少しずつ変わっているというイメージは持っています。もちろん攻撃主体のチームなので、前に行くところ、点を取ることは変わりないですが、今日見せたように、(ボールを)奪われた瞬間に5-4-1の守備ブロックをつくって、固めるという一つ昨年までの戦いとは違うところも、自信を持ってやっています」

 タイトル獲得が至上命題の今季、浦和は第一歩を理想的な形で踏み出した。

(取材・文 河合拓)

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