後半45分の劇的逆転弾で残留争いの清水が4位・川崎Fを撃破
[11.2 J1第31節 川崎F 2-3 清水 等々力]
J1は2日、第31節を各地で行い、等々力陸上競技場では4位の川崎フロンターレと16位の清水エスパルスが対戦した。川崎Fに2度のリードを許した清水だが、2度追いつくと、後半45分に速攻から決勝点を奪い、3-2で逆転勝利。勝ち点3を上積みしている。一方、敗れた川崎Fは、明日に試合を控える首位・浦和との勝ち点差が7のままとなった。
前節、甲府に手痛い逆転負けを喫した川崎Fは、MF中村憲剛が3試合ぶりに先発に復帰。大きくメンバーの変わった最終ラインでは、DF小宮山尊信とDF井川祐輔が4試合ぶりに先発。また、DF福森晃斗が3節の大宮戦以来となる先発出場を果たした。一方、前節・広島に敗れて降格圏にいる清水は、2選手を変更。14節の神戸戦以来、16試合ぶりにMF竹内涼がスタメン入り。また、前節途中出場からチーム唯一のゴールを決めたMF高木俊幸も先発に名を連ねた。
立ち上がりはアウェーの清水が押し気味に試合を進めるが、10分に竹内の縦パスを受けたFWノヴァコヴィッチのシュートは大きく枠外に外れる。川崎Fも前半12分、中村のシュート性のボールを最終ラインと並んだ位置で受けたFW大久保嘉人がゴールネットを揺らしたが、オフサイドと判定されて得点は認められなかった。
ここから少しずつ流れをつかんだ川崎Fは、前半17分にも福森からのパスを受けた中村が、PA外で竹内に倒されてFKを得る。このFKは壁に跳ね返されたが、ここから得たCKを福森がヘッドでゴールに叩きこみ、川崎Fが1点をリードした。
勝ち点を落とせない清水も前半22分、後方からのロングボールを受けたノヴァコヴィッチが抜け出そうとしたところを、PA外で倒されてFKを獲得する。しかし、大前のシュートは壁に当たり、得点にはつなげられない。同32分には左サイドから高木が入れたクロスに大前が飛び込んだが、これも合わなかった。
川崎Fも前半35分、中盤で細かくボールをつなぎ、大久保の縦パスを左サイドのスペースで受けたレナトが、PA内で縦に仕掛けて折り返す。ニアポスト前に大久保が詰めたが、清水GK櫛引政敏に抑えられた。
前半40分、清水が同点ゴールを決める。右サイドでスローインを得ると、相手と体を入れ替わるように縦に抜けた竹内の折り返しを、MF六平光成が豪快に決めて、1-1に追い付く。しかし、清水はこのまま前半を終えられない。45分、右サイドを抜けた小宮山の折り返しをFW小林悠がスルー。ボールを受けた中村が、前方に走り出した小林にパス。これを受けた小林が、左足でゴールネットを揺らして再び川崎Fがリードする。このゴールで川崎Fが2-1とリードして前半を折り返した。
後半5分、再び清水が追いつく。六平の縦パスを攻撃参加していたDF吉田豊がPA内でボールを受ける。GK杉山力裕と1対1になり、縦に仕掛ける。ドリブルはGK杉山の手に当たったが、こぼれ球が吉田の前にこぼれるとこれを無人のゴールに流し込み、2-2に追い付いた。
3点目の欲しい川崎Fだったが、後半12分、シュートを放った際に中村が負傷。一度はピッチに戻ったが、再び自らピッチに座り、同19分にMF金久保順と交代した。清水も同じタイミングで、竹内を下げてMF石毛秀樹を投入した。清水は21分に厚みのある攻撃を見せ、ノヴァコヴィッチのクロスをGK杉山が弾いたボールを、高木がシュートしたが、これも杉山に防がれた。
さらに23分にも清水は石毛の縦パスに六平が抜け出してシュートを放つが、GK杉山の好セーブに阻まれる。直後のCKからも波状攻撃を見せたが、3度のシュートは体を張った川崎Fの守備に阻まれた。同30分にはMF本田拓也もミドルシュートでゴールを狙ったが、GK杉山に正面を突いた。同32分に清水は大前を下げて、MF村田和哉を送り出す。
後半38分には最終ラインの裏を取った村田が、PA内でダイレクトシュートを放つが、枠を捉えられない。川崎Fも41分にDF福森が直接FKからゴールを狙ったが、GK櫛引に弾かれる。このまま試合終了かと思われた同45分、清水は中盤でボールを奪うと、ノヴァコヴィッチ、石毛とつないで村田が抜け出すと、GK杉山を破ってゴール。3-2とこの試合で始めてリードした。
このまま試合は、アウェーの清水が3-2でリードしたまま終了。残留争いの渦中にいる清水は勝ち点を34に伸ばし、17位C大阪との勝ち点差を4に広げている。
(取材・文 河合拓)
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[J1]第31節 スコア速報
J1は2日、第31節を各地で行い、等々力陸上競技場では4位の川崎フロンターレと16位の清水エスパルスが対戦した。川崎Fに2度のリードを許した清水だが、2度追いつくと、後半45分に速攻から決勝点を奪い、3-2で逆転勝利。勝ち点3を上積みしている。一方、敗れた川崎Fは、明日に試合を控える首位・浦和との勝ち点差が7のままとなった。
前節、甲府に手痛い逆転負けを喫した川崎Fは、MF中村憲剛が3試合ぶりに先発に復帰。大きくメンバーの変わった最終ラインでは、DF小宮山尊信とDF井川祐輔が4試合ぶりに先発。また、DF福森晃斗が3節の大宮戦以来となる先発出場を果たした。一方、前節・広島に敗れて降格圏にいる清水は、2選手を変更。14節の神戸戦以来、16試合ぶりにMF竹内涼がスタメン入り。また、前節途中出場からチーム唯一のゴールを決めたMF高木俊幸も先発に名を連ねた。
立ち上がりはアウェーの清水が押し気味に試合を進めるが、10分に竹内の縦パスを受けたFWノヴァコヴィッチのシュートは大きく枠外に外れる。川崎Fも前半12分、中村のシュート性のボールを最終ラインと並んだ位置で受けたFW大久保嘉人がゴールネットを揺らしたが、オフサイドと判定されて得点は認められなかった。
ここから少しずつ流れをつかんだ川崎Fは、前半17分にも福森からのパスを受けた中村が、PA外で竹内に倒されてFKを得る。このFKは壁に跳ね返されたが、ここから得たCKを福森がヘッドでゴールに叩きこみ、川崎Fが1点をリードした。
勝ち点を落とせない清水も前半22分、後方からのロングボールを受けたノヴァコヴィッチが抜け出そうとしたところを、PA外で倒されてFKを獲得する。しかし、大前のシュートは壁に当たり、得点にはつなげられない。同32分には左サイドから高木が入れたクロスに大前が飛び込んだが、これも合わなかった。
川崎Fも前半35分、中盤で細かくボールをつなぎ、大久保の縦パスを左サイドのスペースで受けたレナトが、PA内で縦に仕掛けて折り返す。ニアポスト前に大久保が詰めたが、清水GK櫛引政敏に抑えられた。
前半40分、清水が同点ゴールを決める。右サイドでスローインを得ると、相手と体を入れ替わるように縦に抜けた竹内の折り返しを、MF六平光成が豪快に決めて、1-1に追い付く。しかし、清水はこのまま前半を終えられない。45分、右サイドを抜けた小宮山の折り返しをFW小林悠がスルー。ボールを受けた中村が、前方に走り出した小林にパス。これを受けた小林が、左足でゴールネットを揺らして再び川崎Fがリードする。このゴールで川崎Fが2-1とリードして前半を折り返した。
後半5分、再び清水が追いつく。六平の縦パスを攻撃参加していたDF吉田豊がPA内でボールを受ける。GK杉山力裕と1対1になり、縦に仕掛ける。ドリブルはGK杉山の手に当たったが、こぼれ球が吉田の前にこぼれるとこれを無人のゴールに流し込み、2-2に追い付いた。
3点目の欲しい川崎Fだったが、後半12分、シュートを放った際に中村が負傷。一度はピッチに戻ったが、再び自らピッチに座り、同19分にMF金久保順と交代した。清水も同じタイミングで、竹内を下げてMF石毛秀樹を投入した。清水は21分に厚みのある攻撃を見せ、ノヴァコヴィッチのクロスをGK杉山が弾いたボールを、高木がシュートしたが、これも杉山に防がれた。
さらに23分にも清水は石毛の縦パスに六平が抜け出してシュートを放つが、GK杉山の好セーブに阻まれる。直後のCKからも波状攻撃を見せたが、3度のシュートは体を張った川崎Fの守備に阻まれた。同30分にはMF本田拓也もミドルシュートでゴールを狙ったが、GK杉山に正面を突いた。同32分に清水は大前を下げて、MF村田和哉を送り出す。
後半38分には最終ラインの裏を取った村田が、PA内でダイレクトシュートを放つが、枠を捉えられない。川崎Fも41分にDF福森が直接FKからゴールを狙ったが、GK櫛引に弾かれる。このまま試合終了かと思われた同45分、清水は中盤でボールを奪うと、ノヴァコヴィッチ、石毛とつないで村田が抜け出すと、GK杉山を破ってゴール。3-2とこの試合で始めてリードした。
このまま試合は、アウェーの清水が3-2でリードしたまま終了。残留争いの渦中にいる清水は勝ち点を34に伸ばし、17位C大阪との勝ち点差を4に広げている。
(取材・文 河合拓)
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