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鹿島、敗戦で逆転V逃す…鳥栖の4位確定は柏次第に

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[12.6 J1第34節 鹿島0-1鳥栖 カシマ]

 3位鹿島アントラーズは最終節で4位サガン鳥栖をホームに迎えた。勝って逆転優勝に望みをつなげたい一戦だったが、0-1で敗戦。この結果、鹿島と鳥栖が勝ち点60で並んだが、勝ち点57の柏が大雪の影響で最終節が延期されたため順位は確定しなかった。ただ、得失点差(鹿島+25、鳥栖+8、柏+6)の関係で鹿島の3位はほぼ確実。鳥栖は柏が延期試合で新潟に2点差以上で勝たない限り、4位を確保できる。

 MFカイオが出場停止の鹿島は代わってMF豊川雄太が3試合ぶりに先発。それ以外は前節のC大阪戦(4-1)と同じ先発メンバーを組んだ。
 鳥栖はMF藤田直之、DF菊地直哉が出場停止。前節・浦和戦(1-1)で負傷交代したMF岡本知剛も欠場し、MF高橋義希とMF金井貢史がダブルボランチを組んだ。CBでは浦和戦で劇的な同点ゴールを決めたDF小林久晃が8試合ぶりに先発。右SBにも今季初先発のDF崔誠根が入り、浦和戦からは先発4人が入れ替わった。[スタメン&布陣はコチラ]

 勝てば、G大阪と浦和の結果次第では逆転優勝の可能性もある鹿島。しかし、先手を取ったのはACLプレーオフ出場の可能性もある4位を確保したいアウェーの鳥栖だった。前半6分、DF安田理大がゴール前に入れた浮き球のボールをFW池田圭が落とし、PA手前から高橋が右足を振り抜く。豪快なダイレクトボレーがゴールネットに突き刺さり、高橋の今季初ゴールで先制に成功した。

 優勝に望みをつなぐためには最低でもあと2点が必要になった鹿島は前半13分、自陣からのDF植田直通のロングフィードをFW赤崎秀平がそのまま右足ダイレクトで狙うが、シュートはミートせず、GK林彰洋がキャッチ。早めに追いつきたいところだったが、なかなか決定的なチャンスをつくれない。前半は鳥栖の1点リードで折り返した。

 鹿島は後半8分、豊川に代えてMF中村充孝を投入。中村はトップ下に入り、MF土居聖真が左サイドへ移った。同12分にはMF遠藤康の右CKのセカンドボールを再び遠藤が拾い、右クロスに植田がヘディングで合わせたが、わずかにクロスバーを越える。後半16分には中央でボールを受けた遠藤が中村とのワンツーでPA内へ進入。、フィニッシュまで持ち込んだが、左足のシュートは枠を捉え切れなかった。

 再三、セットプレーのチャンスをつかみ、鳥栖を押し込んでいく鹿島だが、最後のところで鳥栖の守備陣も体を張って跳ね返す。鹿島は後半18分、MF小笠原満男に代えてMFルイス・アルベルトを投入。鳥栖も同19分に最初のカードを切り、池田に代わってMF谷口博之がピッチに入った。鳥栖は中盤の構成を変更。谷口がダブルボランチより後方のアンカーのポジションに入り、トップ下の中村をマンツーマン気味にケアした。

 鳥栖は後半24分、金井に代えてMF早坂良太、同26分に崔に代えてDF磯崎敬太を投入し、交代枠を使い切った。鹿島も同29分、3枚目のカードを切り、赤崎に代わってMF本山雅志が入った。

 優勝争いは後半30分の時点で首位G大阪、2位浦和ともに同点の展開だった。鹿島は2点差以上で勝てば逆転優勝できる状況になっていたが、どうしても1点が取れない。終盤は一方的に攻め立てたが、鳥栖の粘り強いディフェンスをこじ開けられなかった。後半アディショナルタイムにはアルベルトのシュートがポストに当たった跳ね返りを土居が押し込んだが、オフサイドの判定。そのまま0-1で敗れ、逆転優勝はならなかった。

(取材・文 西山紘平)

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