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J1昇格松本から川崎Fへ…船山の気持ちを移籍へと傾けた存在

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「こういう場がすごく苦手なので、何を話していいのか分からないんですけど…」。松本山雅FCから川崎フロンターレに移籍したFW船山貴之は照れ笑いを浮かべながら、サポーターへ意気込みを語った。

 船山は流通経済大から2010年に栃木に入団。11年夏に当時JFLの松本に期限付き移籍。翌年からは完全移籍を果たし、その後は中心選手としてチームを引っ張ってきた。昨季はJ2得点ランキング3位の19得点を記録。松本を初のJ1へと引き上げる原動力となった。

 松本がJ1に上がるタイミングで、同じJ1の川崎Fに移籍。その決断には、J1・2年連続得点王の存在があった。「率直に言うと、上手い選手がいる。大久保選手なんですけど、一緒にやりたいという気持ちで来ました」。憧れは得点力。「盗めるところは盗んで、自分のものにしたい」と意欲的だ。

 背番号は15に決定した。特にこだわりはない様子だが、「13(大久保)、14(中村憲剛)と凄い選手がいるので、そこに並んでもいいかなと思った」とニヤリ。だが水色のユニフォームに袖を通したことの感想を改めて問われると、「一員になったんだなと思います」としみじみと語った。

 古巣・松本戦は早くて6月。大久保のほかに、新加入のFW杉本健勇らレギュラー争いはし烈だが、何とか定位置を確保して、松本サポーターに成長を見せつけたいところ。船山も「ゴールに関わるプレー、キープ力だったりというところで勝負したい」と、静かに闘志を燃やした。

(取材・文 児玉幸洋)

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