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電光石火の同点弾!柏MF武富「いい流れできている」

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[4.29 J1第1ステージ第8節 川崎F1-4柏 等々力]

 先制を許した直後の前半アディショナルタイム、柏レイソルのMF武富孝介が試合を振り出しに戻した。MF大谷秀和からの縦パスを奪いにきた川崎フロンターレのMF中村憲剛に対し体を入れてボールを受けると、ドリブルで仕掛けた。「ボランチを置き去りにできたので、あとは最後のラインと勝負するだけ」。川崎Fの3バックは揃っていたが、中央突破を試みる。対峙するDF角田誠をかわした武富は右足を振り抜き、川崎Fゴールを陥れた。「点が入って前半を終われたのが今日は一番よかった。追いついていなかったら違う展開になっていた」と武富。その後逆転を許した川崎Fの中村は「しっかりゼロでしのいでいれば」と同点被弾を悔やんだ。

 後半3分にも決定機をつくった。DFエドゥアルドからの浮き球をFWレアンドロがダイレクトでDFラインの背後へ送ると、武富が抜け出してシュート。これはGK西部洋平に防がれたが、そのこぼれ球をMF小林祐介が拾い、FW工藤壮人の逆転弾へとつないだ。

 ACL全北現代戦(○3-2)に続いて、個の力でゴールを奪い取った武富。「12歳のころから知っている」愛弟子の活躍を、吉田達磨監督も讃える。「体を当てる、足を出す、相手に足を出させる、そんな対人のセンスが優れている選手。なかなか殻を破れずにいたなかで、熊本で得点を重ねた、湘南でタフに鍛えられた。そのなかで自分を信じられるようになって柏に戻ってきた」。熊本で2年、湘南で2年。4年間の“レンタル修業”での成長を、ジュニアユース時代から知る吉田監督は感じていた。

「アグレッシブにプレーできている」と自身のプレーを評した武富は、「鹿島戦(●1-2)は負けてしまいましたけど、あれくらいからいい流れできている」とチームとしての成長も実感していた。

(取材・文 奥山典幸)

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