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2アシストで鳥栖を勝利に導いたFW鎌田、代表も視野に「結果を出し続けたい」

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[7.11 J1第2ステージ第1節 柏2-3鳥栖 柏]

 どちらのペースでもないこう着状態が続いていた前半、流れを引き寄せたのはサガン鳥栖だった。前半19分、ボールを奪ったFW鎌田大地は、ドリブルでハーフラインを越えると、1トップのFW豊田陽平にスルーパス。得点にはつながらなかったものの、ここから一気に鳥栖がペースを握り、同23分にはCKからDF金民友のヘディング弾で先制点を奪った。

 その1分後、柏レイソルの最終ラインでのパスミスを奪った鎌田はゴール前まで迫ると、DF2人を引きつけながら、右足アウトサイドで右に流す。走り込んだMF水沼宏太が右足を振り抜くと、点差は2点に広がった。さらに前半38分には、自陣からドリブルで持ち上がると、柏CBの裏をかくスルーパスを豊田に通し、エースの今季13点目をお膳立て。「2点目も3点目も、前向きで得意な形で奪うことができたので、あとは練習どおり自信を持ってやるだけだった」と鎌田。オフサイドラインギリギリで飛び出してパスを受けた豊田も「いいタイミングで(パスを)出す能力がある」と評する。

 決勝アシストを含む2アシスト。それでも、チームが防戦一方になった後半は、ゲームから消えると同30分にはピッチを退いた。「今日は2つアシストをしましたけど、ルーズボールをもっとマイボールにできると思いますし、彼の力からしたら、決定的なシーンを増やせると思う」と森下仁志監督。まだ指揮官を納得させる出来ではなかったが、「メンタル面でたくさん見本になる先輩がいますので、先輩たちのいいところを盗みながら、勝負をつけられる選手になってもらいたい」と期待の高さをうかがわせ、「僕たちが上手く面倒を見ながら育てていきたい」と豊田も続けた。

 注目を浴びる18歳、来年のリオ五輪を目指すU-22日本代表入りへの期待もかかるが、当の本人は「いままで代表とか入ったことないし、そういうところに行けるのが信じられない。自分が立てる場所なのかなという感じです」と控えめだ。それでも「鳥栖で結果を出したら呼ばれると思うので、まずは鳥栖で結果を出し続けたいです」と代表入りへの決意も明かしていた。

(取材・文 奥山典幸)

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