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ゴールラッシュの要因はマッサージ? 3戦連発の大宮MF横谷「客観的に見てスゴイな」

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[7.12 J2第23節 大宮3-0岡山 NACK]

 1-0で迎えた後半13分、大宮アルディージャは、MF横山知伸が前線に縦パスを入れた。これをFW播戸竜二が1タッチで右に流すと、走り込んだMF横谷繁がボールを受けて、ドリブルでゴールに迫る。GKと1対1になった横谷は、右足を振り抜いて確実にゴールネットを揺らした。

「イメージ通りに行きました。最近、1チャンスで決める力があるというか。持っているなと思います」と白い歯をこぼす横谷のゴールラッシュが止まらない。前々節の長崎戦(1-0)、前節の札幌戦(3-2)に続く、3試合連続ゴールでチームの3連勝の立役者となっている。

 得点シーンを振り返り、横谷は「ゴールの少し前に、『僕がボールを持ったら裏に走ってください』って、バンさん(播戸)に言っていたんです。それが逆になったんかな」と、口も滑らかだ。「横さん(横山)がバンさんに当てると思った瞬間に、僕はスプリントしていましたし、バンさんもうまいところに落としてくれたので、その勢いに乗ったままシュートを打てました」と続けた。

 このゴールで今シーズン通算8点目。FWムルジャと並ぶ、チーム最多得点となった。開幕前、「アシストとゴールを合わせて20を記録したい」と話していたが、このペースでいけば、その数字も十分にクリアーできそうだ。

 3試合連続のゴールについて「客観的に見て、すごいなと思います」と、他人事のように話すが、「ただ、今日はボールを失う機会が多かったので、自分のプレーには納得していません」と言い、「そこは少し、前半は得点を狙いに行き過ぎていました。そこはうまいこと味方を使いながら、崩しながら、やっていかないといけないなと反省しています」と、自身のプレーを振り返る。

 ゲームを組み立て、ゴールよりもアシストに喜びを感じると話していた横谷だが、今はゴールを挙げることが、大宮での自身の役割であると心得る。「実際、アキ(家長)を見ていて、アキが結構、ボールをさばいている。あれが僕のイメージで、本来はああいうプレーを僕がしたいなと思っているんですけど…。アキも調子が良いですし、(家長が)パスをしている間に相手の隙を見ながら、そこを突こうと思っていますし、その回数を増やそうと思っています。パスが出てこなくても次に動き直す。その繰り返しで、決定的なところに立ちながらプレーしたいと思います」。

 ゴールを挙げられている要因を聞かれると、試合前に受けているマッサージを挙げた。「前回のホームゲームの東京V戦からなんですけど、トレーナーの方にマッサージをしてもらっています。そうしたら、前々節、前節とゴールを挙げることができました。普段はホームゲームの前にクラブハウスに寄らないんですが、今日はわざわざクラブハウスに寄ってマッサージをしてもらってきました。ちょっとやめられなくなって、逆に困ってます」と、再び白い歯をこぼした。

 この試合、11試合ぶりにフル出場した横谷。「3人目の交代は自分かなと思っていたら違ったので、ピッチで笑ってしまいましたね。最後は、足もつっていました。まぁ、頑張りましたね」と苦笑する。京都在籍時の2013シーズンにも2度、3試合連続ゴールを達成している17番は、間違いなくマッサージを受けてから次の試合に臨むことになりそうだ。

「ケアをしてくれているトレーナーさんのおかげです。いろんな人にサポートしてもらっている恩返しを、こういう試合で結果を出してできればいいと思います」と言い、「4試合連続はないので、ぜひ狙いたいです」と、次節・福岡戦での自己記録更新に闘志を燃やした。

(取材・文 河合拓)

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