[7.22 J2第25節 大宮3-0横浜FC NACK]

　J2は22日、第25節を各地で行い、首位の大宮アルディージャはホームで8位の横浜FCと対戦した。前半3分に第11節の愛媛戦以来、14試合ぶりに先発出場したMF渡邉大剛のゴールで先制した大宮は、その3分後にもFW家長昭博が追加点を記録。早々と2点のリードを奪うと、後半にもMF泉澤仁が追加点を挙げて横浜FCを一蹴。リーグ戦5連勝として、勝ち点を58に伸ばしている。この日、J2で2位の磐田が岐阜に敗れたため、勝ち点差は11に広がった。

　大宮は前節の福岡戦(3-1)から先発を2人変更。福岡戦でハットトリックしたFW播戸竜二がベンチ外になり、FWムルジャが先発した。また、中盤ではMF横谷繁に代わって渡邉が先発に名を連ねている。一方の横浜FCは、前節の熊本戦(0-3)から先発を3名変更。FW三浦知良がベンチ外となり、FWには黒津勝が入った。DF市村篤司とFW大久保哲哉に代わり、MF中里崇典とMF松下年宏が先発している。
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　大宮は開始早々に横浜FCに襲い掛かる。前半5分に左サイドからFW家長昭博が突破を見せると、折り返したボールをゴール前に詰めていた渡邉がシュート。これで1点をリードすると、その3分後にも大宮は、DF福田俊介のロングボールに抜け出したDF渡部大輔が折り返したボールを家長が豪快なボレーシュートでゴールに突き刺し、大宮が早い時間帯でリードを2点とした。

　この2点で一気に有利になった大宮は、その後も横浜FCに攻撃の形をつくらせない。低い位置でボールを回しながら、横浜FCを引き出してカウンターを狙った。前半38分には、アタッキングサードでボールを運び、渡邉のスルーパスからFWムルジャがGK南雄太と1対1の局面を迎えたが、シュートは南にブロックされる。その2分後にもムルジャは波状攻撃の中からフィニッシュを打つ場面があったが、シュートは大きくクロスバーを越えて行った。

　シュートを打つところまでいけなかった横浜FCは、前半41分にFW寺田紳一がPA外から強引にシュートを放つが、MF横山知伸にブロックされる。その直後にもCKの流れからDF小池純輝がダイレクトシュートを放つが、枠を捉えられなかった。

　大宮も43分に前線からの守備で好機をつくる。横浜FCのDF野上結貴がヘディングでバックパスを出したところにムルジャが反応。PAのすぐ外でファウルを誘発する。渡邉のシュートは壁に当たり、3点目はならなかったが、大宮が圧倒する形で前半は終了した。

　後半の立ち上がりも横浜FCは、大宮に押し込まれたが追加点を許さずに流れが変わるのを待った。そして後半最初のビッグチャンスは横浜FCがつくる。後半9分に左サイドの寺田からパスを受けたFW小野瀬康介がPA外からゴールを狙う。しかし、ボールは右ポストを叩き、こぼれ球に詰めた黒津のシュートもGK加藤順大に防がれた。同12分にも横浜FCは、寺田が強烈なミドルシュートを放つが、GK加藤に防がれている。

　対する大宮は後半13分にカウンターを仕掛けたが、ムルジャがMF泉澤仁に出した横パスがカットされて、シュートまでいけなかった。後半16分に大宮はカルリーニョスを下げて、MF金澤慎を起用。その2分後には自陣でボールを奪った大宮が、ロングカウンターを仕掛ける。泉澤とムルジャがピッチを大きく使ったワンツーをする形になり、最後は泉澤が左サイドから得意の形で仕掛け、右足でシュート。これが決まり、リードを3点に広げた。

　大宮は後半23分に渡部が負傷し、DF片岡洋介と交代する。横浜FCも27分に黒津、寺田をベンチに下げて、FW大久保哲哉、MF野崎陽介をピッチに送り出す。後半22分には右サイドを攻め上がった小池の折り返しに野崎が飛び込むが、わずかに合わない。同23分には松下のクロスをPA内で小野瀬が受け、シュートに持ち込もうとしたが、体を寄せて来たGK加藤にブロックされる。

　その後は互いにチャンスをつくるが決めきれない。後半39分に大宮は横山がPA外からミドルシュートでゴールを狙うが、シュートは左に逸れる。その2分後には横浜FCも、中島のクロスに大久保がヘッドで合わせたが、シュートはGK加藤にキャッチされた。同42分にも大久保は、右サイドから小池が上げたクロスに飛び込んだが、ヘッドは右に切れていく。横浜FCは42分に最後の交代枠を使って中島を下げ、DF永田拓也を投入する。45分には速攻からムルジャが決定機を得たが、シュートはGK南に阻まれる。

　大宮も後半45分に泉澤を下げて、FW清水慎太郎を起用して交代枠を使い切る。このまま試合は終了し、大宮が3-0で勝利して5連勝。一方の横浜FCは2試合連続で0-3の負けとなった。

(取材・文　河合拓)