beacon

高木大が南が安在が2発!!東京Vは今季最多6発完勝で4年ぶりの5連勝

このエントリーをはてなブックマークに追加
[8.8 J2第28節 横浜FC1-6東京V ニッパツ]

 J2の第28節が8日に各地で行われた。4連勝中の3位・東京ヴェルディは4連敗中の11位・横浜FCと対戦し、今季最多となる6-1で勝利した。FW高木大輔とFW南秀仁、DF安在和樹がそれぞれ2得点を挙げる活躍をみせると、2012年7月以来の5連勝を飾っている。一方の横浜FCは5連敗を喫した。

 東京Vは前節・讃岐戦(2-0)で負傷したDFウェズレイがメンバー外。代わってDF畠中槙之輔が3月29日の第4節・長崎戦(1-1)以来の出場を果たした。また直近3試合で先発していたDF大木暁がベンチスタート。代わって、右SBでは田村直也が4試合ぶりに先発した。

 ともにシステムは4-4-2を採用。東京VはGK佐藤優也、DFラインは右から田村、井林章、畠中、安在和樹。中盤ではMF三竿健斗ちMF中後雅喜がダブルボランチを組み、2列目は右にMF南秀仁、左にMF澤井直人。2トップはFW高木大輔とFW杉本竜士が務めた。

 対する横浜FCでは、FW三浦知良が4試合ぶりの先発出場。48歳5か月13日での出場となり、J史上最年長出場記録を更新した。GK南雄太、DFラインは右からDF石井圭太楠元秀真野上結貴中島崇典。中盤のダブルボランチはMF寺田紳一とMF佐藤謙介。2列目は右にMF松下年宏、左にMF小野瀬康介。FW大久保哲哉とFW三浦知良が2トップを務めた。横浜FCの2トップの平均年齢は41.5歳。東京Vの2トップである20.5歳を大きく上回るベテラン2人が先発した。

 開始約55秒、東京Vが出鼻をくじく。左サイドを駆け上がった杉本がゴールライン際からクロスを入れる。ファーサイドでフリーの高木大が頭で押し込んだ。高木大の3戦連発となる今季5点目で1-0と先制に成功する。

 その後も仕掛ける東京Vは前半7分、PA手前右からの中後のFK。ファーサイドの田村が頭で合わせるもクロスバー上方へ超えていった。同17分には杉本の右CKからゴール正面の畠中がシュート。DFに阻まれるも、こぼれに反応した田村が狙う。しかしDFに弾かれた。

 前半24分には横浜FCがカウンターで仕掛けるもも東京V守備陣に阻まれた。するとボールを奪い、自陣からドリブルで持ち込もうとした南を三浦が倒す。カズはこのプレーで今季初の警告を受けた。

 すると直後の前半24分、敵陣で主審に当たったボールを安在が拾い、ドリブルで持ち込み、パス。PA正面のの高木大がDFを背負いながらも、すくって落とす。拾った南が横へ流す。受けた高木大の右足シュートはGK南に阻まれるも、自らこぼれを決めた。高木大のプロ初となる1試合2発で2-0と差を広げた。

 勢いに乗る東京Vは前半36分には3点目。右サイドから仕掛けると、駆け上がった高木大が中央へ折り返す。中央へ走りこんでいた杉本がスルーすると、ファーサイドの南が滑り込みながら左足で押し込んだ。3-0に突き放した。

 対する横浜FCはなかなか前線へボールをつなげない。2列目のサイドを入れ替え、右に小野瀬、左に松下を置くも流れは変わらない。そのまま前半を折り返す。

 横浜FCはハーフタイムに2枚の交代カードを切る。石井と三浦に代えて、MF小池純輝とFW黒津勝をピッチへ送った。後半2分にはミドルを放つもクロスバー上方へ逸れた。同10分には左クロスから小野瀬がヘディングで狙うも枠を外れる。1点が遠い。

 東京Vは後半12分に最初の交代カードを切り、高木大に代わって、FW菅嶋弘希を投入。菅嶋は3戦ぶりの出場となった。

 前半21分には横浜FCがビッグチャンス。右サイドのスペースに自ら抜け出た小野瀬が仕掛け、中央へ折り返そうとする。しかし大久保にはつながらずにDFへカットされた。

 前半23分に東京Vは中後に代えて、MF高木善朗を投入。同24分には横浜FCが最後の交代カードを切り、大久保に代わって、DFパク・テホンをピッチへ送った。

 同25分には幻の高木兄弟“アベックゴール”。善朗がPA左から持ち込み、切り返しから振り抜いたシュートがゴールネットを揺らす。ゴール裏へ一目散に駆け込み、喜んだがオフサイドでノーゴールの判定だった。

 それでも後半31分に東京Vが4点目を奪う。南のパスに右サイドへ抜け出た菅嶋がゴールラインぎりぎりで後ろへパス。受けた田村が中央へ折り返したボールは流れが変わり、正面の南の元へ。南が冷静にこの日2点目を左足で決めた。4-0と試合を決定付ける。

 後半34分にリードする東京Vは杉本に代わって、44歳のMF永井秀樹を投入。ベテランとピッチへ送り、試合を締める。同40分にはPA手前左で受けた安在がDF2人をドリブルで鮮やかにかわし、左足を豪快に振りぬく。鋭い弾道のシュートはゴール右へ突き刺さった。安在の今季2点目で5-0に持ち込んだ。

 後半42分には横浜FCが意地をみせる。左クロスに飛び込んだ黒津が胸トラップから左足で決めた。1点を返す。

 5戦ぶりの失点を喫した東京Vだったが、この日の勢いは止まらない。後半終了間際のアディショナルタイム2分に安在がこの日2点目。味方のバックパスに後方から走りこむと、PA手前の距離がある位置から左足で豪快なミドルを突き刺した。安在の2点目で6-1に突き放す。そのまま試合は終了。東京Vが6-1で勝利した。

 勝利した東京Vは、2011年6月19日の第11節・富山戦(5-1)から7月9日の湘南戦(3-0)以来となる5連勝を達成している。

(取材・文 片岡涼)

TOP