beacon

GK塩田先発の大宮は5戦ぶり白星獲得、FW富山弾で東京V撃破

このエントリーをはてなブックマークに追加
[9.23 J2第33節 東京V0-1大宮 味スタ]

 J2の第33節が23日に各地で行われた。今季初の2連敗中の首位・大宮アルディージャは敵地で5位の東京ヴェルディと対戦。5戦ぶりの無失点で1-0で勝利した。途中出場で12試合ぶりにピッチへ立ったFW富山貴光が決勝点を決めている。一方の東京Vは今季4度目の連敗を喫した。

 ホームの東京Vは4-4-2システムを採用。前節・長崎戦(0-1)で出番のなかったFW高木大輔が先発に復帰し、SBではDF安西幸輝が10試合振りの先発を果たした。GK佐藤優也、DFラインは右からDF安西、DF田村直也、DF井林章、DF安在和樹。ダブルボランチをMF三竿健斗とMF中後雅喜が務め、2列目は右にMF南秀仁、左にMF澤井直人。2トップを高木大とFW杉本竜士が組んだ。

 一方の大宮はエースMF家長昭博とMFカルリーニョスが累積警告により出場停止。システムは4-4-2で、4戦未勝利(1分3敗)で4戦7失点中のチームではGK塩田仁史が今季リーグ戦初先発した。DFラインは右からDF片岡洋介、DF菊地光将、DF横山知伸、DF和田拓也。ダブルボランチをMF横谷繁とMF金澤慎が務め、2列目は右にMF渡邉大剛、左にMF泉澤仁。2トップをFWムルジャとFW播戸竜二が担った。

 試合は前半13分、まずは大宮が決定機を迎える。和田が左サイドからスローイン。PA内左へ泉澤が抜け出すと、ファーサイドへ浮き球パスを送る。走り込んだムルジャがヘディングシュートを狙うがGK佐藤に横っ飛びで弾かれた。

 前半17分には東京Vがカウンターからチャンスを演出。センターライン付近でボールを奪った中後のスルーパスから右サイドへ抜け出た高木大が後方の南へパス。PA内で澤井がはたき、安西が走りこむもDFにクリアされ、シュートで終わることはできない。ここで獲得した右CKを安在が蹴り込むが、GK塩田にキャッチされた。

 すると、塩田が素早くリスタート。ボールを受けたムルジャが前線へ駆け上がり、右サイドへ展開。受けた渡邉は逆サイドへ展開し、PA左の泉澤がゴール前へボールを入れる。これに合わせてPA内正面へ飛び込んでいたムルジャが澤井に倒され、PKを獲得。先制のチャンスを得るも、ムルジャがゴール左へ右足で放ったシュートはGK佐藤に止められた。

 先制を逃した大宮だったが前半25分にはまたも決定機。PA前左で獲得したFK。横谷が狙ったグラウンダーのボールは壁の下を越えてゴール前へ流れると、播戸がスルー。決まったかに思われたが、ゴール目前へ詰めていた田村がクリアした。同26分には右CKからゴール正面の片岡がヘディングシュートを放つもクロスバー上へ大きく外れた。

 一方の東京Vは幾度もセットプレーを得るが得点にはつなげない。中後のFKや安在のCKはいずれもGK塩田に止められた。後半43分には杉本が倒され、PA手前右でFKを獲得。安在がファーサイドへ蹴り込んだボールは飛び出してきたGK塩田の頭上を越えるも、枠外だった。0-0で前半を折り返す。

 互いに交代のないまま迎えた後半だったが、先に動いたのは東京V。後半7分に最初のカードを切ると、澤井に代えてMF高木善朗を投入する。すると直後のプレーで高木善に決定機。右サイドの田村が前線へ蹴り込んだボール。DFと競り合った高木大を越えると、PA内右へ走り込んでいた高木善の元へ流れた。DFを背負いながら放った高木善のシュートはGK塩田に右手で弾かれた。

 後半12分に大宮も最初の交代カードを切る。播戸に代わって、FW富山貴光が12試合ぶりに出場した。同14分には大宮がチャンスを迎える。中央からカウンター。泉澤のパスを左サイドで受けたムルジャがDFを突き放し、ゴール前左からシュートを打つも、わずかにポスト右へ外れた。直後にも左サイドから攻め込んだムルジャがシュートを放つがポスト右へ流れた。1点が遠い。

 立て続けにピンチを迎えた東京Vだが後半18分には好機を演出。PA右で杉本がキープし、後方へ戻す。受けた中後が左足シュートを打つも枠を外れた。同19分には2人目の交代。高木大に代わって、FWアラン・ピニェイロが出場した。

 後半20分、大宮は細かなパス交換から左サイドへ抜け出た和田がゴールライン際から折り返す。PA内で待ち構えていた富山だが安在ともつれ合うとシュートは打てない。奪った東京Vはカウンター。右サイドへ抜けた南がドリブルで運ぶと中央へ切れ込みながら左足でミドルを狙うも、枠を外れる。同22分には安在の左クロスからアランがヘディングシュートを打つが決められない。同26分には右サイド、ゴールライン際に抜け出た安西の折り返しから南がシュートを打つも、DFに当たってしまう。

 後半33分には大宮が渡邉に代わってMFマテウスを投入。同35分には東京Vが最後の枠を使い、南に代えてMFブルーノ・コウチーニョをピッチへ送った。後半39分には東京Vが決定機。カウンターで抜け出たアランがドリブルでPA内左まで切れ込み、ゴール前へパス。詰めたブルーノのシュートはGKに弾かれる。こぼれに安西が反応するもGK塩田がキャッチした。

 すると後半41分、ついに試合は動く。大宮が右サイドから攻め込むと、PA右で仕掛けた片岡が相手2人の間を割ってパス。PA右で受けた途中出場の富山が切り返しから左足シュートを突き刺した。大宮が富山の今季初ゴールで1-0と先制に成功した。

 逃げ切りたい大宮は後半アディショナルタイム1分には安在へスライディングしたマテウスが一発退場。数的不利に追い込まれたが、1-0で逃げ切った。5戦ぶりの白星獲得で勝ち点71に伸ばしている。

(取材・文 片岡涼)

TOP