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これぞエース!! 町田FW鈴木孝、大一番で2発に笑みも…「まだ次がある」

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[11.29 J2・J3入れ替え戦第1戦 町田 2-1 大分 町田市立]

 エースが勝利へと導いた。今季12得点を挙げてFC町田ゼルビアのチーム得点王となったFW鈴木孝司。前半22分にセットプレーからアウェーゴールとなる先制点を献上したチームを、勇気付ける一撃を奪う。

 1点のビハインドを背負ったまま迎えた前半アディショナルタイム。後方からMF李漢宰がヘディングで送ったボールに反応した鈴木孝は、迷うことなく左足を振り抜く。「考える前に体が動きました。相手がアプローチに来る前にシュートを打てたのは、周りが見えていたと自分では思いますし、うまく逆サイドに蹴れた」。ボールはファーサイドに突き刺さり、試合を振り出しに戻した。

 さらに後半27分には自らドリブル突破を仕掛け、相手守備網を混乱に陥れる。「ドリブルで運んだときに相手CBが寄せてきたので、外を回った選手(MF森村昂太)に出しました」と語ったように、森村にボールを預けて自らはゴール前へと走り込む。するとリターンパスを「とにかく触ろうということしか考えていなかった」とスライディングで押し込んで、逆転となるゴールを奪った。

 得点直後、鈴木孝は一目散にゴール裏に陣取るサポーターの元へと駆け寄った。「僕自身、複数得点を意識しているので『2点目を取れたぞ』、『チームを勝たせる2点目を奪ったぞ』という意味で一緒に喜べて良かった」と白い歯を見せた。

 しかし、まだ第1戦で勝利を収めただけ。12月6日には大分のホームで第2戦が行われる。「次の試合の結果次第ではこの勝ちの意味がなくなることもあるので、この試合に満足することなく、次に向けて切り替えてやっていきたい」と視線を上に向けた。

(取材・文 折戸岳彦)

●2015 J2・J3入れ替え戦

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