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“アジアの大砲”親子初対決はお預け…山形は代役の左SB山田が先制点&同点被弾に絡みドロー

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[5.15 J2第13節 長崎1-1山形 長崎県立]

 10試合未勝利のV・ファーレン長崎がホームに3連勝中のモンテディオ山形を迎えた一戦は1-1の引き分けに終わった。長崎はこれで11試合勝ちなし(6分5敗)となり、J2参入後のクラブワースト記録をさらに更新。山形は13年以来のリーグ戦4連勝を逃した。

 開幕戦以来、11試合ぶりの勝利を目指す長崎はスタメン4人を入れ替え、システムも前節までの3-4-2-1から3-5-2に変更。一方、3連勝中の山形は前節に負傷した左サイドバックのDF高木利弥の代役として、右が本職のDF山田拓巳が入った以外は前節と同じメンバー。長崎を率いる“アジアの大砲”こと高木琢也監督と息子・利弥の親子初対決は次回に持ち越しとなった。

 最初にチャンスを迎えたのはホームの長崎だった。前半4分、DF趙民宇が左サイド後方から蹴ったFKをPA内右のFW佐藤洸一が頭で折り返し、中央のFW永井龍がオーバーヘッドで狙うも、わずかにゴール左へ。同30分にも左CKのこぼれ球に反応した永井がオーバーヘッドを見せたが、枠をとらえることはできなかった。

 ボールを支配しながらも攻めあぐねていた山形は、前半34分にようやくファーストシュート。PA左脇のFKからキッカーのFWディエゴがクロスを上げ、DF田代真一が頭で合わせる。惜しくもクロスバーの上に外れたが、これをキッカケに攻撃のリズムをつかんだ。

 山形は前半36分、左サイドを突破した山田のクロスからPA内のディエゴ、MF伊東俊、FW林陵平が立て続けにシュートを放ったが、いずれも相手に体を張って防がれた。同39分にも山田が左サイドを抜け出してクロスを供給。ディエゴのヘディングが相手に当たり、ゴール正面のこぼれ球を林が押し込もうとしたが、GK大久保択生の好セーブに阻まれた。

 後半も急造の左サイドバック・山田を中心とした山形の攻勢が続くと、立ち上がりにスコアが動いた。後半4分、山田が縦への突破から左足でクロスを送り、相手DFに弾かれたボールを拾ったディエゴがPA内中央の林につなぐ。林はボールを収めきれなかったが、流れたボールにDF宇佐美宏和が走り込み、右足でシュート。一度はブロックされるも、再び右足を振り抜き、豪快にゴールネットを揺らした。

 先制を許した長崎もすぐに反撃を仕掛け、後半12分にラッキーな形で同点に追いついた。相手陣内中央で突破を図ったMF岸田翔平が倒され、直接FKを獲得すると、キッカーのDF李栄直が右足で力強いシュート。これが壁に入っていた山形の山田に当たってコースが変化し、GK山岸範宏の逆を突く形でゴール中央に決まった。

 勝ち越しを狙う山形は後半26分に18歳ルーキーのFW永藤歩を投入。同28分には山田が左サイドからアーリークロスを送り、PA内の永藤がフリーで受けるも、シュートの直前でカバーに戻った相手DFに阻まれた。

 山形は後半37分にも左サイドからチャンスを創出。山田からのグラウンダーのクロスに中央の林が左足で合わせるが、シュートはクロスバーを大きく越えた。同45分には林のスルーパスを受けた川西がPA内左から折り返し、ニアにディエゴが飛び込むも、相手DFにつぶされ、フィニッシュまで持ち込めなかった。

 後半アディショナルタイムには長崎にも決定機。途中出場のMF木村裕が敵陣で相手のパスミスを拾い、そのままドリブルで運んで自らシュートを放ったが、目の前のDFに当ててしまった。長崎は直後の右CKも得点には結び付かず、1-1で試合終了。気温30度を超える中で行われた消耗戦は痛み分けに終わった。

●[J2]第13節 スコア速報

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