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熊本の柏開催“ホーム”再開初戦、終盤まで奮闘も再開2戦連続完封負け

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[5.22 J2第14節 熊本0-1水戸 柏]

 ロアッソ熊本は22日、日立柏サッカー場で水戸ホーリーホックと対戦し、0-1で敗れた。熊本地震の影響で中断を余儀なくされたリーグ戦。代替地での“ホーム再開初戦”は無念の黒星。熊本は前節の千葉戦に続く2試合連続の完封負けで、リーグ戦の連敗は4に伸びてしまった。水戸は4戦ぶりの今季4勝目を挙げている。

 熊本地震の影響でリーグ戦の中断を余儀なくされていたロアッソ熊本は、15日にフクダ電子アリーナで行った千葉戦で約1か月ぶりのリーグ戦を再開。そして今節はホーム再開初戦を迎えた。ただ地震の影響が残る本拠地うまかな・よかなスタジアムでの開催はいまだ困難で、代替地として選ばれた日立柏サッカー場で行われた。観衆は8201人が詰めかけた。

 熊本は前節の千葉戦からスタメン4人を変更。GK佐藤昭大やMF上原拓郎、FW嶋田慎太郎が先発に復帰。今季初出場となるMF薗田淳も先発メンバーに名を連ねた。一方で体調不良のMF清武功暉とMF高柳一誠はベンチ入りメンバーからも外れた。水戸は前節の札幌戦からスタメン2人を変更して試合に臨んだ。

「勝ち点1、得点、シュート1本でも届けたい」。前節終了後にFW巻誠一郎が残した言葉だ。背番号10の大黒柱を欠く熊本だが、この日も11人は被災地に勇気、元気を与えようと奮闘した。開始5分のプレーではMF上原拓郎のロングフィードを左サイドを駆け上がったDF片山奨典がダイレクトで折り返す。ゴール前にフリーになった巻が走り込むが、判定はオフサイドとなりため息に包まれる。

 守っても集中した守備陣がゴールに鍵をかける。前半42分にはMF船谷圭祐にミドルレンジからの強烈シュートを打たれたが、GK佐藤が横っ飛びセーブで弾く。ハーフタイムに「絶対最後まであきらめないこと」と、清川浩行監督に送り出されたイレブンは、後半も奮闘を続ける。後半19分にはドリブルで持ち上がった岡本のシュートのこぼれ球に巻が詰めるが、GKに再びキャッチされ、押し込むことは出来なかった。

 後半23分に熊本は1人目の交代カードとして薗田に代えてDF鈴木翔登を投入。同28分には岡本に代えてMF黒木晃平をピッチに送り込む。同18分にMF白井永地を投入し交代策を使っていた水戸も、同24分にMFロメロ・フランクに代えてFW山村佑樹を投入するなど、勝利を掴みに行った。

 すると後半36分、ついに試合が動きを見せる。水戸が左サイドからの崩しを見せると、船谷が粘ってクロス。ニアに走り込んだFW三島康平がワンタッチでコースを変えて流し込み、均衡を破った。

 先制を許した熊本は前半40分にFWアンデルソンを投入し、最後の交代カードを切る。同44分には左サイドから仕掛けたアンデルソンの突破からFKを獲得。しかし、上原がゴール前に蹴り入れるが、シュートまで持ち込むことは出来なかった。試合はこのまま0-1で終了。熊本は再開後、2試合連続の完封負けでリーグ戦4連敗となった。
 
(取材・文 児玉幸洋)
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