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「またいつか…」の夢に宇佐美号泣…G大阪お別れセレモニー

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[6.25 J1第1S第17節 G大阪3-3名古屋 吹田S]

 ガンバ大阪からアウクスブルクに完全移籍することが決まったFW宇佐美貴史が、25日に行った名古屋戦後に退団セレモニーを行った。暗転したスタジアム。センターサークルに立てられたマイクの前に立った宇佐美は、時折肩にかけたタオルで目頭を覆いながら、3万3546人のファンの前で熱い思いを語った。

「素晴らしい演出ありがとうございます。勝てなかったのは悔しいですが、最後まで全員でやりきった結果なので、悔しいですけど、仕方がないと思います。

 ただ僕の気持ちはしっかり伝えたいので、少し支離滅裂になるかもしれませんが、聞いてください。

 昨日、何を話すか考えて、G大阪での日々を振り返って、昨日は一人で泣きました。考えれば僕の人生の中ではG大阪というクラブが中心にないことがなくて、0歳くらいからG大阪の試合を見にきて、僕の夢はプロサッカー選手になることでもなく、Jリーガーになることでもなく、ガンバ大阪の選手になることでした。

 今この会場に来ている子供たちと同じように、僕もスタンドから声援をあげて、G大阪の選手たちを応援していました。そのサポーターだった自分が、サポーターの皆さんに応援してもらい、声援をあげてもらうこの環境は、本当に夢のようでした。

 皆さんに伝えたいことは、心の底から感謝しかありません。このセレモニーも二回目ですけど、一回目も盛大に送り出してもらって、心身ともにボロボロになって帰ってきた自分に、温かくおかえりと、最初の練習では『またここから這い上がれ貴史』と横断幕を掲げてもらい、J2のG大阪に帰ってきて恐怖心ばかりだった自分の心が柔らかくなって、皆さんが喜ぶように、またG大阪が這い上がれるようにということだけを考えて日々をやらせてもらいました。そんな中で皆さんとともに獲れたタイトルは、最大の喜びであり、最大の誇りです。

 一度目はボロボロになって皆さんに助けてもらって、ここまで何とか這い上がらせてもらいましたが、二度目は粘り強く、地面に這いつくばってでも努力を重ねて、皆さんに助けてもらう必要がないくらいの男に成長して、またいつか、このクラブでやれることを夢見ています。

 その時はまた温かく『おかえり』と迎えてもらえたらうれしいですし、本当に必要とされるべき男になりたいと思います。僕はこれからG大阪の選手ではなくなりますが、G大阪のファンでは永遠にあり続けますし、そういう意味では皆さんと一緒です。皆さん、これからもガンバ大阪をよろしくお願いします。

 最後になりますが、僕は本当に皆さんのことを心から愛しています。これからも僕も応援を続けて頂ければ嬉しいです。今までありがとうございました」 

 宇佐美は四方に深々と頭を下げると、場内を一周。サポーターへの感謝とドイツでの成功を誓った。

●[J1]第1ステージ第17節 スコア速報

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